美容整形と化粧の社会学―プラスティックな身体
レビュー ![]() 「私」をつくる美容整形
美容整形に対する現代人の意識調査にもとづき、現代社会における人々の身体感覚や自己像のあり方を考察した作品である。また、近代日本における化粧品広告の変遷から、女性の美しさ(とそのつくり方)に関する語り口の変容を明らかにし、その時代的変化が美容整形についての意識の現在と密接にリンクしていることを指摘する。
美容整形は、しばしば、自分のルックスに対して劣等感を持っている人々や、異性にモテたい連中が進んで行っているものだと考えられがちだが、必ずしもそうではないらしい。すなわち、自分の外見にそこそこ自信がありまた他人から褒められる人でも、より「理想」の自分に近づくという自己幻想に魅惑されて、あるいはお気に入りのファッションやメイクが似合うようになるために、あえて整形をしているのであって、現在の美容整形の理由は、主に「自己満足」という点にある、という。 まあ、そういう理由から整形するゼイタクな人たちもいるだろうな、と思ったし、そこから自己の身体パーツの加工や評価による自己確認こそが人間のアイデンティティの本質、といった論点を導きだすのもなかなか説得力があったが、どうにも違和感が否めないのも事実である。やはりブス(ブ男)からの脱却、というのが美容整形の根本的な存在理由ではないか。著者がちゃんとインタビューした人々は、わざわざ美容整形についてのインタビューに応じているという時点で、そりゃコンプレックスの少ない人だろう、と思えてしょうがない。深刻な劣等感から整形に至った人たちは、その経験をフォーマルな場で語ることには躊躇しがちであろう。 ともあれ、本書は美容整形に関する学術的な本として日本では今のところ希少なものであり、独自の見解も提示されているので、それなりにおもしろく読めるはずである。
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レビュー ![]() 秋の小さな旅
1st Album「ブルーズ」後のリリースとなる阿部芙蓉美の4th Single
EP から分かるとおり、Singleと言えども4曲収録のMini Albumのような作品です 「trip-うちへかえろ-」は2nd Singleのカップリングや前述の1st Albumに 既に収録済みなのですが、映画主題歌決定によるリカットです 俗世間を離れていくような、誰も知らない、旅 まったりしていて、のどかなのに、どこか物寂しげな曲調 小さな憂いを抱えながら、ただひたすら歩いていく 「journey(english version)」は彼女初となる英詞曲なのですが、 またこれがなだらかに心に染みこんでくるんですよねえ… 「moon river」は説明不要な名曲のカヴァー 「みんなのブルーズ」は1st AlbumのDVDに収録されていたBGMに歌を加えたもの 彼女の楽曲はどれも、所謂"流行り"というものとは無縁のもの 囁くような美しい歌唱、どこか儚く憂いを帯びた空気… けれどそれは決してマイナスなものではない むしろ彼女の音楽に浸るたび、何かが浄化され、元気になれる 万人に薦めたり、売れたりするような音楽ではないです それでも確実に彼女の音楽を必要とする人たちがいる 私もその一人なんだと思います
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レビュー ![]() この世界観はずっと持ち続けてほしいな〜。
ジーンズ姿でアコギを抱えたその佇まいからフォークロックっぽいメッセージソングを歌うよう
なタイプかな、と勝手に想像してしまいましたが、いざ聴いてみると中低音で浮遊感のある ヴォーカルと決してはしゃがないギターフレーズは、はっぴいえんど の「12月の雨の日」や 「氷雨月のスケッチ」みたいな灰色に曇ったどっしりと重い空を思わせるような世界観を纏って いたり、ごく初期(「水」あたり)の さかな のサウンドを思わせるようなアンビエントさを感じたりと、 どちらかというと外に向けて発信するよりも内面に潜るタイプのような印象を受けました。 決してポップな音楽ではないですが聴くのが億劫になるような重さではなく、むしろメロディに 身を任せる安堵感さえ感じたりします。今のライヴシーンの女性ヴォーカルで似たような タイプって思い浮かばないですね。独特の世界がすでに彼女の中で出来上がっている ような気がします。前述の2バンドに惹かれる方はもちろんのこと、意外とスピッツが好きな人 が波長が合うような気がします。(根拠とか確証はないですが)。ご本人のHPで試聴できますよ。 ちなみにメジャー進出となる「群青」ではもう少しストレートな(言ってしまえば "売れ線" の) ヴォーカルに移行します。メジャー活動の中でシングルとアルバムの作品を上手く棲み分け て、決して本作の世界観は捨てないでほしいな、と思います。 どういえばいいか…
声を
脳が歌だと認識する前に “彼女の曲”に対する感覚 それのみが宇宙のようにひろがって どこかで会ったことがあるような、 ずっと逢いたかったというような想いが胸を満たしきった頃 別れの余韻に浸る間もなく静寂が 現実へ引き戻し 置き去りにされた感情を確かめに行くかのように 何度も繰り返し聴いてしまう
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