若松孝二 初期傑作選 DVD-BOX
レビュー ![]() 横山リエ
「天使の恍惚」が見直したくて買ってしまったのですが、あの当時が甦って来ます。過激なテロリズムと横山リエの「海燕」は未だに鮮明です。NHKの問題作、早坂暁「天下御免」にも横山リエが出演して、やるせない女と、題名は忘れましたが、歌を歌っていました。NHKが若松孝二や大島渚作品に出た横山リエを使う等、奇跡のような事でした。横山リエのほんの数コマのヘアーも見えます。前バリしていないんですね(驚)
これも、「時代」の流れというものか、若松の過激な「政治」三部作、DVD化。
「性」と「暴力」、「政治」を題材に、絶えず時代を疾走してきたスキャンダラスで過激な映画監督である若松孝二の、極めて「政治的」な作品集。どれも、70年前後、全共闘運動が最も高揚し、そして、70年安保闘争敗北により退潮後、武装闘争を唱え、孤立、尖鋭化していった一部の新左翼セクトとその周辺をテーマにしている“危険”な作品だ。中でも、「天使の恍惚」は、若松が、盟友の足立正生と、日本赤軍の重信房子の招きで、パレスチナに出向き、PFLPと赤軍のドキュメンタリー・フィルムを製作した直後に撮影しただけに、「時代」の過激な空気が充満している。この映画の上映中止に、公安とマスメディアが共闘し、配給元、地域商店街を抱き込み、ATGに圧力が掛かった辺りの話は、若松の自署「俺は手を汚す」や「時効なし」に詳しく述べられているので、興味のある方は、一読をお薦めする。あれから、35年近く経ち、その後、赤軍のスポークスマンとして、アラブに旅立った足立正生は、2000年に強制送還された。“立て看”を見た事すらない学生が殆どとなった今日、かって、日本にもこんな時代があった事を認識させてくれる。それにしても、DVDボックスの、ニュー・デジシネ仕様とは、えらく、「ブルジョワ」的だね(笑)。
若松孝二 初期傑作選 DVD-BOXを見てみる
クリエーターは「秋山未知汚」「若松孝二」「石川・恵」「寺島幹夫」「横山リエ」「伊藤英男」「葛井欣士郎」「足立正生」「出口出」「谷川俊之」です。 この商品を買った人は他にも「若松孝二 初期傑作選 DVD-BOX 2」、「若松孝二 初期傑作選 DVD-BOX 4」、「若松孝二 初期傑作選 DVD-BOX 3」、「赤軍‐PFLP 世界戦争宣言 [DVD]」、「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 [DVD]」、などにも興味を持っています。 天使の恍惚 [DVD]
レビュー ![]() トーキョー・バーニング!
『赤軍-PFLP 世界戦争宣言』の直後に製作された、若松ピンク映画中最大の問題作で、脚本は足立正生が担っている。
爆弾闘争を担う青年達が、内ゲバを乗り越えて、日本革命に向けて邁進していくという話。 監督はこの映画で「東京爆破宣言したようなもんだった」と語っている。 尚、「四季協会」なる名称はブランキの秘密結社の名から採られている。 作中の「大衆など大衆でしかないじゃないか!」という科白には若干説明を要する。 ―大衆は自分達の闘いに呼応して決起する―かつて多くの左翼にはこんな虫のいい大衆観が根強く浸透していた(今でもそうかも知れないが)。やがて彼らは、「こんなものは幻想に過ぎない、大衆が決起することなどあり得ない」という、ある意味正当な現実主義に到達することとなる。 本作の女性活動家・アキが直面したのは、まさにこうした行き詰まりである。彼女が「個的な闘い」を主張する場面は寧ろ痛々しい。率直な感想を言えば、「あー、こうやって自分を追い詰めていったのね」といったところだ。 そう考えてみると、この映画が描いているのは出口の無い、痛ましい青年達の姿とも言える。だが、そう言ってしまっては少し綺麗にまとめすぎかもしれない。寧ろ、「この社会はクソッタレだ。そして俺達はその中であがきながら走り続けていくしかないんだ…」そんなメッセージを素直に受けとめればいいのかもしれない。 革命前夜
当時の革命闘争は、映画の上映までストップさせる程、過激だったのだろう!ただ作りが安っぽい。セックスしながらの闘争論争、暗闇での物質強奪など、段取りが見えてしまい、緊縛感が薄れてしまう。若松孝二監督でリメイクを見てみたい。
天使の恍惚 [DVD]を見てみる
クリエーターは「葛井欣士郎」「足立正生」「磯貝一」「若松孝二」「出口出」「伊藤英男」「山下洋輔トリオ」「横山リエ」「吉沢健」「沖島勲」です。 この商品を買った人は他にも「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 [DVD]」、「犯された白衣 [DVD]」、「天使の恍惚(若松孝二傑作選1)」、「赤軍‐PFLP 世界戦争宣言 [DVD]」、「若松孝二 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」、などにも興味を持っています。 遺言
レビュー ![]() 遺言なんて、とんでもない!♪憧れの葛井さんに直電しました!
家出少年だった僕は、「遺言」と言うタイトルに驚愕し、かつ、また、お名前の横に・・・血判状のような捺印?!・・・思わず、「何ですか、あのタイトル?!縁起でもない!それにあの血判状?!・・・」と葛井さんにお電話差し上げました。すると・・「タイトル通り、僕の遺言ですよ。」って。
僕は返す言葉もなく、黙っていると・・・「ヒロ君の芝居やダンスは最後まで見届けるからね。」と葛井さんは仰られました。映画演劇史に残る憧れの葛井欣士郎さんのこのご本は僕の宝です。また、2007年に僕が「王女メディア」をニューヨークで主演し、ニューヨークタイムズに大きく掲載された事を誰よりも喜んでくれたのも葛井欣士郎さんでした。このご本を拝読して、熱かったあの頃の思いでの日々がまざまざと蘇る歴史に残る名著です。 僕は葛井さんの「遺言」を忘れません。 あの時代の熱気が伝わってくる伝説の人物による伝説の空間。
かって、新宿を疾駆したアンダーグラウンド文化のムーブメントの発信地となった新宿文化と蠍座。それらを手掛け、様々な傑作を送り出した伝説の支配人葛井欣士郎が、自身と作品たちについて語る。大変興味深く、面白く読み切ったが、ちょっと意外だったのは、もとより彼はアバンギャルド的な感覚を持っていた訳ではなく、プランナーの仕事を志しながら、実際映画館の宣伝マンとして興行に携わり、経験と実績を積んだ先に新宿文化とアートシアター運動があったとの件だ。
「81/2」、「気狂いピエロ」、「アメリカの影」、「去年マリリンバードで」、そしてATG映画の数々、、。改めて、この劇場で紹介された映画のラインナップを壮観さを眺めながら、もし新宿文化が無ければ、この作品たちは果たして陽の目を見る事が出来たのか、とも思う。 岡本太郎が前売り券をデザインし、植草甚一、三島由紀夫、寺山修司らが闊歩し、大島渚、吉田喜重、若松孝二、足立正生、別役実、蜷川幸雄、朝倉摂、清水邦夫、ジュネ、イオネスコ、コクトーにピンターらの作品が掛かる。正に、百花繚乱、圧観の一言。 尖鋭にして頽廃、猥雑でスキャンダラス。過激な空気を爛熟させるアートシアターの周辺がそのまま当時の喧騒とした新宿そのものとダブってくるのが凄い。 その後70年代時代の閉塞感と共にその目的と役割を果たしたかのように葛井はフリーとなる。彼が企画したものの頓挫した「万延元年のフットボール」や「虚無の供物」の映画化など、是非とも観てみたかったと思う。 とにかく、日本におけるアバンギャルド芸術運動史を知る最適な労作、マスメディア志望の方は必読。
遺言を見てみる
クリエーターは「葛井 欣士郎」「平沢 剛」です。 この商品を買った人は他にも「おかしな時代」、「大島渚著作集〈第1巻〉わが怒り、わが悲しみ」、「赤軍‐PFLP 世界戦争宣言 [DVD]」、「赤い影 [DVD]」、「大島渚著作集〈第2巻〉敗者は映像をもたず」、などにも興味を持っています。 |