草迷宮 [DVD]
青年のあきら(若松武)は、亡き母(新高けい子)が歌っていた手毬唄の歌詞の由来を調べるべく旅を続けていく。やがて彼は、手毬をつく少女(大野晴美)の館へと誘われていき……。 泉鏡花の同名幻想文学を寺山修司が監督した映像幻想譚。そもそもはフランスのオムニバス映画『プライベート・コレクション』の1話として79年に製作されたものだが、それ自体は日本公開されることはなく、寺山が1983年に死去した後に、この中篇のみが上映されることとなった。主人公の青年時代と少年時代(演じる三上博史は、本作が映画デビュー作)が交錯することで複雑怪奇な色合いを増すストーリーを論理的に追い求めようとするよりも、ただただ映像のイマジネーションに身をゆだねていくほうが得策。手毬から発展していく球体の異様かつノスタルジックな体内回帰的イメージ映像は、まさに寺山映像ワールドの独壇場ともいえるものである。(的田也寸志) レビュー ![]() 日本人的な精神の深みを映像化した傑作
最初見たときは、はっきり言って難解な映画だった。
一度見ただけでは理解するのは難しい映画。商業的には不向きなんだろうな〜 でも何回も見たくなるほどの映像的魅力と泉鏡花的世界に圧倒された。 このDVDには解説書が付いているので、どうしても理解できないということはないのでご安心を… ストーリーが円環詩のようにグルグルと頭の中を回り続けたのは私だけだろうか? 寺山修二独特のハリウッドにはできないような、冷たいCGではない映像の美しさに魅了されてください。 何回も見たくなりますよ♪ 美しい。ひたすら美しい・・・
赤を要所に使った色彩設計が効いている。
そして、寺山独自の母子の葛藤ドラマはファンには堪らない。 長年、見られなかったこの作品が手軽に 自宅のテレビで見られるなんて夢のようだ。 寺山修司の思考
寺山修司没20周年記念で「田園に死す」と本作「草迷宮」を観る機会があった。「田園に死す」はレビュー済みなのでそちらを参照下さい。
さて、本作であるが第一印象は「田園に死す」より弱い、というものであった。しかし「田園に死す」の衝撃が強すぎたのかもしれない。本作はわずか40分。その中であれだけの幻想世界を構築したのだから、力量にうならずにはいられない。音楽と映像がシンクロし世界観が深まった。しかしそれにしても、三上博史の現在を考えると、本デビュー作は納得であった。 手毬の幻想美の世界
原作の泉鏡花の短編は、まさに言霊とでもいうべき独特の古文体で、特にこの世の中と異界が交流する幻想文学の短編に真骨頂が発揮されたいた。
幼い頃に聞いた手毬歌を追い求める青年がたどり着く先は妖怪入道の住む屋敷。普通ならば妖怪に殺されかねない状況下で主人公が難を逃れるモチーフにはイニシエーションの物語性を感じる。 本映画はその言霊の世界を寺山修司が映像美で再現。少年時代の三上博史。薬屋の少女。伊丹十三演ずる校長。圧巻は妖怪屋敷で繰り広げられる手毬のイメージの氾濫。寺山ファン必見である。 怪優の系譜
三上博史は、怪優だ。
テレビドラマでも映画でも舞台でも、おしゃれな二枚目から、偏執的な犯罪者まで幅広く、「レア」にこなす。 そんな博史の俳優系譜を辿ってこの「草迷宮」に辿り着いたなら、自然に全てを納得することができるだろう。 一部では、アングラの教祖とも呼ばれている(?)寺山修司脚本監督のこの作品、私が観た寺山作品の中で一番簡潔に彼の世界観を表現していた。 日本という母性社会の中で、出生地コンプレックス(ある意味それは、母親劣等感)に対峙するように逃げるように、創作という出口を探す詩的感情を一般的な映画枠の時間としては、約40分という短い時間で結んでいる。 公開当初、世間的に難解と言われたこの作品も、幅広く創作を受け入れられる基盤が築かれた現代の感覚から観れば、他に類を見ない感覚表現として楽しめる作品だと思う。 寺山映像入門として、「田園に死す」と共にお勧めできる一本だと思う。
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クリエーターは「寺山修司」「三上博史」「若松武」「蘭妖子」「伊丹十三」です。 この商品を買った人は他にも「田園に死す 【低価格再発売】 [DVD]」、「書を捨てよ町へ出よう 【低価格再発売】 [DVD]」、「さらば箱舟 【低価格再発売】 [DVD]」、「上海異人娼館 チャイナ・ドール デジタルリマスター版 [DVD]」、「レミングー壁抜け男 [DVD]」、などにも興味を持っています。 草迷宮 (岩波文庫)
レビュー ![]() 最高の日本語美
草迷宮は、私が鏡花の文章に心酔する契機となった作品である。脳髄を揺さぶるような前衛性と、珠玉の言葉の美しさに
彩られた鏡花の文章は、かつて日本語が到達したもっとも崇高な美学の結晶といっても過言ではなかろう。 鏡花の文章は決して一般受けするものではない。しかし、だからこそ多くの人に薦めていこうと、そう思わせる作品である。 香りと匂い
寺山修司の映画「草迷宮」を観て 感嘆して 原作を手に取った。因みに映画「草迷宮」は 寺山の映画作品の中では最高傑作である。
原作も映画に負けず劣らず 幻想的である。鏡花独自の美文が繰り広げる世界は ケレンに満ちている。この世界には 全く馴染めない方も多いと思う。一方 もう大好きで どっぷりと漬かってしまう方もかなりおられるとも思う。 鏡花の映画化というと 鈴木清順の「陽炎座」が直ぐ思われる。清順と鏡花とは絶妙な取り合わせだが 寺山との相性も極めて良いと思う。寺山自身も臭みに満ちた映画作家である。鏡花の臭みとコラボした結果実に香しい映画が出来上がった。勿論「匂い」は強い。匂いの強い食べ物がしばしば非情に美味しいのは チーズや納豆だけではない。 明治のエンターテイメントホラー
異界が開けているのは、山深い森の中か、丘の先にある草原か。
「草迷宮」は若者の幻想を描いているのだと思います。親への憧憬とセクシャルな女。幻想世界に混沌と存在しています。男性の幻想を上手に小説に仕立てています。 私は「草迷宮」の三浦半島の自然の描写が好きです。武蔵野とは違う、ちょっと開放的な風景を楽しみました。その草原の一軒家が幽霊屋敷だった訳ですが、因縁話でもあり、ストーリーが冗長にならず、テンポがいいです。 もし泉鏡花が現代の作家だったら、すごいエンターテイメントホラーを書いてくれるに違いないと思います。 言霊の世界
泉鏡花の作品は、同じ時代に文学界が欧米化する中、まさに言霊とでもいうべき独特の古文体で、特にこの世の中と異界が交流する幻想文学の短編に真骨頂が発揮されたと考える。
幼い頃に聞いた手毬歌を追い求める青年がたどり着く先は妖怪入道の住む屋敷。普通ならば妖怪に殺されかねない状況下で主人公が難を逃れるモチーフにはイニシエーションの物語性を感じる。 古文体は読み慣れないと、難しいが、独特のリズムで言葉があふれだしてくる心地良さが魅力である。 寺山修司氏が映画化しており、鏡花の世界を熟覧たる映像で再現しており、こちらも鏡花ファンはビデオ必見である。 言葉の美酒
「芳(かんば)しい清らかな乳を含みながら、生まれない前(さき)に腹の中で、美しい母の胸を見るような心持(こころもち)の−−唄」を求めての青年の遍歴。題名の「くさめいきゅう」の「くさ」は、草競馬や草野球の「草」。鏡花の謙遜であろう。言葉の迷宮は、母なるものへの高貴な捧げ物。巧緻にして繊細。読者を、この世とあの世の中間に拉致し、そこに宙吊にする結末の一行まで、最上等の日本語に酩酊して頂きたい。最近の日本の怪奇小説の文章の、粗製濫造に飽き足らない読者に薦めたい。手作りの吟醸酒である。
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クリエーターは「泉 鏡花」です。 この商品を買った人は他にも「夜叉ヶ池・天守物語 (岩波文庫)」、「外科室・海城発電 他5篇 (岩波文庫)」、「鏡花短篇集 (岩波文庫)」、「春昼(しゅんちゅう);春昼後刻(しゅんちゅうごこく) (岩波文庫)」、「婦系図 (新潮文庫)」、などにも興味を持っています。 草迷宮・草空間
レビュー ![]() Legend of 内田善美
『星の時計のLiddell』全3巻とこの1冊があれば後は要らない。
少女漫画というより文学作品・芸術作品と評したくなる圧倒的な世界観…。 こうした作品は「少女漫画」としてはおそらく今後出てこないのではないでしょうか。 ただ価格が高騰しているので復刊・再販を望みます。 凄い好き
空気感がすごくいい!こんなにいい作品なのに絶版になったまま文庫化されないなんてもったいない!是非文庫で出して欲しいです ハードカバータイプでも絶対買うね!
今の青年誌でも通用する圧倒的画力!
話はもちろん、優れているが読んでみて初めてわかったのが、そのクオリティ。少女漫画レベルではないと思います。
買って損はない1冊!! 入手困難ではありますが…。 80年代のハードメルヘン
映画にもなった猫耳の元祖としての綿の国星(大島弓子)の強い影響のもとにメルヘンの一つの頂点としての金字塔「草迷宮・草空間」があると思う。微細な表現力でなければなしえなかったハードメルヘン。市松人形をもチーフとして、メルヘンを脱皮して純粋な女性の女性による女性のための乙女チックマンガがここにある。普通のマンガがテレビ放送とするならば、ハイビジョンの精細度で描き出されるメルヘンなので、妙に現実感があり、従来のリボン系少女メルヘンとは一線を画す、映画で言えば2001年宇宙の旅的作品。少女マンガ家、評論家なら1万円払っても読むべき。マーケットプレイスで買った値段程度では売れますから。
幻のマンガ家?
70年代から80年代にかけていくつかの佳作を世に送り出しながらぷっつりと消えてしまった内田善美。すぐれた感性と画力に裏打ちされた実力派だっただけに、マンガ創作活動を休止したことが惜しまれる。その方面の情報を疎いので、内田氏が今どうしておられるのか知らないけど、手許にあるいくつかの作品を時々手にとってしまうのだ。 初めて内田作品を読む人にはこの「草迷宮・草空間」が理解しやすく入りやすいだろうと思ってレビューを書いたが、氏の作品はいずれも絶版かそれに近い状態で入手困難と思われる。どの作品でもハズレはないと思うから見つけたら入手されることをお勧めする。この作品以外では「星の時計のLiddell」「空の色ににている」がおススメ。
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クリエーターは「内田 善美」です。 この商品を買った人は他にも「ゲイルズバーグの春を愛す ハヤカワ文庫 FT 26」、「ZOOKEEPER 1 (イブニングKC)」、「ビクトル・エリセ DVD-BOX - 挑戦/ミツバチのささやき/エル・スール」、「トーマの心臓 (小学館文庫)」、「PSYCHE (プシュケ)」、などにも興味を持っています。 身毒丸・草迷宮―岸田理生戯曲集
レビュー ![]() 美しい日本語
舞台『身毒丸』の正確な歌詞が知りたくて購入しました。CDにも歌詞カードが付いていなかったので。言葉のひとつひとつがとても美しい!!読んでいて舞台の情景が甦ります。
身毒丸ファンの方ならば“買い”だと思います★
身毒丸・草迷宮―岸田理生戯曲集を見てみる
クリエーターは「岸田 理生」です。 この商品を買った人は他にも「藤原竜也×白石加代子 身毒丸ファイナル [DVD]」、「カメレオン OFFICIAL PHOTO BOOK」、「蜷川幸雄×藤原竜也×鈴木杏 ロミオとジュリエット [DVD]」、「ヴェニスの商人 [DVD]」、「カメレオン [DVD]」、などにも興味を持っています。 |