華麗なる一族 DVD-BOX
2007年1月〜3月、TBS系日曜劇場で放映された木村拓哉(SMAP)主演の愛憎ドラマ。原作は、山崎豊子による同名小説。毎回20%を超える高視聴率を誇り、最終回では実に最高視聴率39.8%を獲得、同時期の他ドラマの脅威となった作品である。舞台となった万俵家のセットは、屋敷の絨毯など細部に至るまで最高級品を用い、嘘偽りなく“華麗”な世界を現出してみせたことも、人気の秘密と言えよう。生き馬の目を抜く金融社会で、父との葛藤に悩みながらも力強く生きる万俵家長男・鉄平役を、木村が抜群の存在感で演じ、また、鉄平の実父でカリスマ的な頭取・大介役を北大路欣也が貫禄たっぷりに見せている。長谷川京子、鈴木京香らによる、女性ならではの駆け引きや心の揺らめきもきめ細かく描かれており、見ごたえ抜群の物語。(みきーる) レビュー ![]() ブラボー!!
レビューではよくありがちな「原作と違う」と言った声がありましたが、原作をしらない自分としては最高にテンポのいい重厚ある、演者さんも正に華麗なドラマ。お気に入りドラマだったので自分で録画したDVDを何度も見ていたのですがディレクターズカットという言葉に心打たれて購入しました。 「あっ!こんなんなかった!」と感動しつつ見ていますが・・・なんか物足りない・・・なんだ? やはりディレクターズカットを入れたことにより描写が若干変わってしまったか? いや、そんなことない・・・ わかった! 恐らく著作の問題でしょう、イーグルスのデスペラードが全編に渡って削られています・・・ 番組は音楽が左右するといいますが正にその通りと痛感しました。大川が通産省に乗り込み阻止を止めさせるシーン、裁判前に夜こっそりと辞表を出しに来た銭高が、たまたま鉄平の「あの人も立派な鉄鋼マンなんだよ・・・」と耳にはいった瞬間・・・等々数ある名シーンからのピアノの伴奏が泣けたのですが・・・ でもボーナスの内容はよかったです! あんなにCGを使っていたとは驚きました。プラマイ★4といったところです!
こんなはずじゃなかった
年末再放送をところどころ見て興味を持ち、原作を読んだ。
読者をグイグイと引き込むパワーと迫力に圧倒され「この物語を映像化したものを見たい!」と、改めて思い、見てみたのだが・・・。 始まって数分で「あ・・・あれぇ?こんな話だったけ・・・?」と、少々イヤな予感。 ストーリーも人物設定も結構違う。視聴率目当てとしか思えないようなキャストで、それだけならまだしも、設定の年齢と役者達の実年齢に開きがありすぎの上、演技力も未熟な俳優が多くて、映像的にもストーリーそのものにも重厚さに欠けてしまっている。 同じく山崎豊子さん原作「白い巨塔」もドラマ化されたが、「白い〜」と比べると、どうしても俳優も、登場人物のキャラクターもインパクトも、すべてが軽く感じてしまう。 キムタクを始めとする若い俳優さん達は明らかにミスキャストだ。 木村拓哉さんは頑張っているのはよくわかるのだが、セリフの端々に「今どき」な感じが出てしまっている。 あれだけ奥が深く重い内容を、小説に沿って忠実にドラマ化するのは難しい面もあるかもしれないが、小説のインパクトのあるシーンを繋ぎ合わせ、他はテレビの都合のいいように変えてしまっている・・・という印象。もう少しなんとかならなかったのかな?と、思ってしまう。 鈴木京香さんは適役。 それにしてもあの「リモコン将軍(齢50年の鯉)」は・・・。「ウケ狙ってます?」と言いたくなるようなシロモノだ。 万俵親子の相剋、その結末。
07年末の集中放送で何となく曳かれ、購入し1話から見始めました。山崎豊子さんのドラマは大地の子でファンになりました。今回の木村拓也、北王路欣也の万俵親子の相剋と、表裏一体の愛憎。偉大な祖父、沈着、されど大胆な策謀家である父。技術に裏打ちされた理想を追い求める鉄平。すべてが愛する者たちを守りたいという使命を矜持として結果、骨肉の対立に向かっていく。怒涛のごとく高度経済成長を続ける昭和日本。三つの寝室のベット。暗くて深い淵のような万俵家の秘密。祖父と万俵親子の相剋が、一族の愛と憎しみに軋むのです。
銀行家として父としての本分を見失ったとき、その果てにどんな結末が待ち受けているのでしょうか。丹沢山中で息子は、差し込む雲間の光になにを思ったのでしょうか。 結末を知らずに見たのですが、とてもハラハラしながら見ました。たくさんの皆さんにごらん戴きたい作品です。 物作りの気概 鉄は国家なり
後半の高炉建設への熱い思いは感動的。
企業の一体感、働く仲間の一体感は、限りなく美しい。 さすが、楽天と死闘を展開するTBS。 迫真の演出、迫力の気概。 ストーリー的には、不愉快。 ラストの展開に不快感。 天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず。。。 閨閥で社会を経済を動かそうなとは、 天に唾する所業。 その反省から、大地の子が生まれ、 高炉が完成する。 とは、邪推でしょうか。。。 華麗なる一族ってこんな話だっけ・・・・?
まず最終話のタイトルが良くない。
脚本家のセンスを疑う。 最終章・後編 決意の死〜未来へって・・・ えーと、俺の知ってる華麗なる一族って 確か凄い救いようない暗い話で未来がどうのこうのって話では なかった気がするんだけど・・・(苦笑) こういう安易に救いを求める傾向はよくないよ 救いようの無い話の中でも、いや、そういう話だから こそ得られる教訓や生まれる感情があるはずだよ
華麗なる一族 DVD-BOXを見てみる
クリエーターは「木村拓哉」「鈴木京香」「長谷川京子」「山本耕史」「相武紗季」「成宮寛貴」「仲村トオル」「柳葉敏郎」「原田美枝子」「山崎豊子」です。 この商品を買った人は他にも「ビューティフルライフ〜ふたりでいた日々〜 DVD-BOX」、「忠臣蔵1/47 完全版 [DVD]」、「HERO DVD-BOX リニューアルパッケージ版」、「エンジン DVD-BOX」、「華麗なる一族 オリジナル・サウンドトラック」、などにも興味を持っています。 大地の子 全集 [DVD]
レビュー ![]() 自分探しという人生
世界中の若者が自分探しの旅と称してバックパック一つを背負い、放浪の旅に出かけます。
どんな幸せな状況でも、人は「自分とは何ぞや」という自問自答を繰り返すものです。 主人公である中国残留孤児、陸一心(日本名:松本勝男)は、そんなバックパッカーとは次元の違う、究極の自分探しを強いられます。 戦後中国に残された名前の無い少年は、新しい家族を得、新しい名前を得、いつしか本当の中国人として青年になっていきます。 血が日本人であるが故の差別、文革の波、日本の肉親、全てが彼のアイデンティティを強く揺さぶります。 時代に翻弄された一人の人間が最終話でどんな自分を見つけるのか。 そこにはどういった喜びがあるのか、もしくは悲しみがあるのか。 老若男女問わず是非見て頂きたい秀作です。 忘れられない作品です。
子供の頃毎週放送を見ていました。
最初はチャンネルがかかっていたのでたまたま見たというかんじでしたが この作品は一話目を見るともう最後まで見ざるを終えません。 時代に翻弄された人たちがいるということ 勉強するきっかけを与えてくれる作品でもあると思います。 最後に主人公が「大地の子です」と言うシーンからは 全ての場面が浮かんできて、このドラマのあまりの内容の濃さに 思い出しただけでも泣けてきます。 スケールが大きなドラマ
テーマがあんまり好きなドラマではなかったのですが、観るとハマリました。原作はもっと悲劇的なシーンが多いようですが、これ以上悲劇的だと、個人的には、観れません。中国の俳優の演技も新鮮でしたし、風景も素晴らしい。人生で、苦境に立っているときに観ると、勇気づけられると思います。
「泣ける」では済まされない人間ドラマ
あまり深くは描かれませんでしたが、主人公の妹の話は兄以上に悲劇でした。これが泣かずにいられようか…。
TVでは無名だった上川隆也を発掘し、主人公に起用した人はすごい、と思いました。「大地の子」の意味がラストに解りました。 最高峰のドラマ
人間とは?戦争とは?貧困とは?文化とは?国とは?愛国心とは?家族とは?命とは?
そして、生きるということとは? 観ていて、何度も突きつけられる問い。 核心を突く鋭利さと共に、包み込む深い人間愛が、感涙を呼びます。 上川隆也と朱旭の名演技は、まさに神がかっていたように感じました。 ドラマ作品としては圧倒的に星5つなのですが、DVD商品としては星3つくらい。 皆さんが既に挙げられたように、チャプターなし、外国語訳なし、日本語吹き替えなし、 字幕on・off機能なし、映像特典も途中放映されたトーク番組という安直さで、 高価な割には不満が残り、大変残念です。 個人的には、せっかくの日本語吹き替えを、なぜ入れなかったのか疑問です。
大地の子 全集 [DVD]を見てみる
クリエーターは「仲代達矢」「上川隆也」「宇津井健」「田中好子」「朱旭」「山崎豊子」です。 この商品を買った人は他にも「『大地の子』と私 (文春文庫)」、「大地の子〈4〉 (文春文庫)」、「大地の子〈2〉 (文春文庫)」、「大地の子〈1〉 (文春文庫)」、「大地の子〈3〉 (文春文庫)」、などにも興味を持っています。 白い巨塔 DVD-BOX 第二部
教授選の激しい攻防が見ものだった第一部から一転、この第二部では教授の座に上り詰めた財前(唐沢寿明)が患者の遺族に訴えられる医療過誤裁判を中心にドラマは展開していく。佐々木庸平(田山涼成)の術後の病状に不安を抱いた柳原(伊藤英明)から何度となく診察を請われるも、教授就任の有頂天の心持ちに加えて、ポーランドで開かれる国際外科医学会の準備に忙しい財前はそれどころではない。日本を飛び立った財前はワルシャワでも完璧な執刀ぶりを見せつけ、ポーランドの医師たちをうならせる。時を同じくして、里見(江口洋介)から佐々木庸平の容態が悪化していることを知らせるメールが届いていた。 裁判をめぐって繰り広げられる人間模様は実にスリリング。これほどの作品であるならば、さらなるキャラクターへの肉薄も期待したかったが、語り口のうまさ、見せ方の巧みさがそれを補って余りある。ドキュメンタリー以外では世界初となったアウシュビッツ強制収容所跡でロケを行ったことでも話題になった。冷気が張りつめたかようなポーランドのシーンはいずれも圧巻である。(麻生結一) レビュー ![]() リアルな人間模様
第一部よりも二部の方が好きです。シナリオが随所に現代風のアレンジがなされており、古さを感じさせません。そこいらの大作映画よりも面白いです。出演者たちも、皆、華があります。今後これ以上のドラマは制作できないのでは?
うまく平成版にリメイクされていますね
前回で念願の教授となった五郎ですが、ここからは更なる野望のために医師よりも癌センター設立のために動いていきます。同時に誤診の裁判とも闘っていきます。病院内にウガイという上役がいるものの同じ考えを持つものとして病院を動かし天下をとったような五郎は裁判も教授選挙と同じく力で無罪を一時は勝ち取ります。上告も大丈夫だろうと周りは思い端からは順調にみえますが、癌が五郎の体を蝕んでいきます。最後の最後で人間として医師としての五郎を見ることができ、悲しいながらもそんな五郎を見ることができ五郎と反対の立場にいる人々はよかったと思うのでは。〔特に五郎をある面で認めていた里見と東は〕五郎と反対の立場の人々は常に苦しい立場にたちながらも己を信じ五郎や力のあるものと闘い続けます。この姿にああはなりたくないと思いながら現実から目をそらし係わらないようする人々と、これが当たり前と思い更に裁判に勝つために力を使っていく五郎と五郎と同じ立場の人々と、この辺りは人間の醜い部分をうまく表現しているのではと思います。五郎は常にこれでいいのか、これでいいのだと自分に言い聞かせながら野望のために人間としての自分を振り払うように動き、葛藤していきます。こういった五郎の人間的な部分は母とのやり取りで感じとるかとができると思います。皮肉にも自らを窮地にたたせた癌によりこの世を去る五郎、悪党の結末を自ら知る形で人生を終わる形にりますが、後悔と安心が五郎のなかにはあったのではと思います。この後半の作品からは田宮の五郎はもうおらず唐沢の五郎が存在感を発揮しています。前作では後半の作品ではやや影の薄い東が医師として人としての自分を取り戻し最後まで係わっていき存在感を出します。反対に大学を辞めた里見は常に五郎に係わりながらもやや存在感が薄れてきます。前作では五郎に身動きができなくされる医師は気の弱い医師という設定から新人の医師に変えた設定はいいのではと思います。登場時はやる気のなかった弁護士ですが自らを取り戻し、その弁護士と供に最後まで五郎と闘う東の娘も前作ではお嬢さんの綺麗な理想と思えたのが、今作ではそうでない設定もいいと思います。ウガイや五郎の妻、五郎の義理の父の悪党ぶりも、ますます冴えを見せ、女の心の中も五郎の愛人と五郎の妻、里見の妻と東の娘を通じてうまく表現されていると思いました。前作では比較的簡単に表現された感のある五郎の最後も前作よりドラマティック表現され見るものの印象に残ったのではと思います。今作は前作と時代が違うので設定を変えた部分がいろんな世代の視聴者に話を判りやすくし受け入れやすくした点がうまく働き、五郎も前作に比べ比較的脂くささがなく、受け入れやすいと思います。五郎の愛人と五郎の母の関係も前作では、やや強引な設定も黒木さんの全てをわかった上で五郎や、その周りの人々を見ている演技によって受け入れやすいのではと思います。全体としてはうまく平成版にリメイクされ物語の本道をそらさない展開が好印象でした
ケイ子役は…
財前五郎の愛人ケイ子役は黒木瞳より妻役をやった若村麻由美の方がよかったのでは…
感動の作品です
いやらしい人間模様が渦巻く第一部とは、打って変わって裁判がテーマになります
医療訴訟の重さ、医者と患者の考え方の違い かなり重い内容となりますが見ごたえは十二分です 難しいセリフが大量に出てきますので字幕をONにして見るとよく分かります 最終回で主人公は壮絶な死を遂げます これだけ感動させられたドラマは他にはありません 難しい講釈をたれるよりも要は黙って見ろ!と言う作品です いつまでも記憶に残るドラマ
まずは前作との比較だが、キャスト・内容共に見劣りはなかった。しいて言うのなら、江口洋介は、少し里見の人物像を意識しすぎたあまり、演技に工夫や締まりがなかったように見受けられる。石坂浩二ならもっと東教授を繊細に演じれたはずだ。西田敏行は少しキャラが濃すぎた感じがした。逆に、上川隆也、及川光博、片岡孝太郎、沢村一樹、高畑淳子、水野真紀、西田尚美らはすばらしい演技だった。出番は多くはないが、それに驕らず要所要所をしっかりと再現された演技だった。しかし、すべてのキャストを見る限り、その人の変わりはいないと思う。主演の財前五郎を演じる唐沢寿明に対しつける注文はない。すばらしい演技だったと思う。このドラマは見ていて共感するところがたくさんある。彼ら(財前ら)の思いをしっかりと代弁しきっている。このドラマは視聴率を取りにいっていたドラマではない。このドラマの構成をみれば高視聴率だったのは当然の結果だと思う。このドラマに携わったキャストの方々、原作者の山崎豊子さん、脚本の井上由美子さん、などなどに本当に感謝したい。このドラマは私の記憶に永遠に残るものになることだと思う。過去に放送されたドラマ、そして今後放送されるであろうドラマなどを含めればものすごい数になるが、そのなかでも、最高傑作のドラマであろう。
白い巨塔 DVD-BOX 第二部を見てみる
クリエーターは「唐沢寿明」「黒木瞳」「矢田亜希子」「伊藤英明」「石坂浩二」「西田敏行」「山崎豊子」「加古隆」「井上由美子」です。 この商品を買った人は他にも「白い巨塔 DVD-BOX 第一部」、「白い巨塔 オリジナル・サウンドトラック」、「救命病棟24時 第3シリーズ DVD-BOX」、「華麗なる一族 DVD-BOX」、「救命病棟24時スペシャル2005 [DVD]」、などにも興味を持っています。 運命の人(四)
レビュー ![]() 1〜3巻と盛り上がってきただけに・・
4巻目は少し期待はずれでした。
沖縄戦の悲惨さの記述に前半が割かれていますが、これなどは別に本著以外にも既にいろいろと語られている通りで目新しさはありません。また、本を読まなくとも沖縄の旧戦地(ひめゆりの塔とか)に行ったことある人なら悲惨な歴史に接している筈です。 弓成記者の裁判で存在が問題になった、米国と日本政府の密約公文書が見つかった場面の記述も特に感動的というわけではありませんでした。 (密約が事実であったとして、弓成記者は冤罪被害者というわけではないでしょうし。) ただ、弓成記者は霞ヶ関や永田町に出入りしてひたすらスクープと出世(将来毎朝新聞の社長候補と言われた)を追い求める謂わばエセジャーナリストから、最高裁判決後の失意と挫折感にさいなまれるなか、南国の島への逃亡と隠遁、沖縄での人々との交流を通じて、本当の意味でのジャーナリストに変わって行ったのではないか。 新聞記者はもちろん、世のジャーナリストといわれる人に自問自答してほしいテーマでもある。一流といわれる新聞社は発行部数を伸ばして利益を上げるのが使命ではないはずなのだから。 作者の伝えたかったことはそこではなかったかと思う。 「運命の人」の圧巻
2009年で一番の本になりそうです。
沖縄戦の悲惨さについては、少しは知っていたつもりでしたが、本書では涙なしには読めませんでした。沖縄本島の住民の3分の1が死亡した事実。集団自決の状況。泣き声が洩れるため絞殺される幼児。沖縄方言が通じず日本兵にスパイ容疑で射殺される者。 第2次世界大戦のきっかけについて触れませんが、戦争中の日本の本土、また戦後の日本の発展は、少なからず沖縄の犠牲の上に成り立ってきたことは事実でしょう。 戦争中は本土決戦を遅らせるための場となりました。戦後は、日本の安全保障のためとは言いながら、日本人・沖縄県民をなめきったような米軍の傲慢さ・横柄さに耐えしのんできました。米兵は婦女暴行を繰り返し、中には小学生も被害者になってきました。 現在の日本は、米国をはじめとした海外を相手とする貿易立国であり、米国を無視しては、国民は食べてはいけないとは思います。しかし、この沖縄の状況を知るほど、現在の日本人の米国に対する考え方や接し方が、表面的でかつ経済的な利益のみに偏っている気がしてなりません。 最後に、主人公の弓成に目を向ければ、奥さんと再開する場面も感動的です。世間からのバッシングにも関わらず、一人の人を信じ続けた奇跡を感じました。 第4巻を読まずして「運命の人」を語るなかれ
ようやく発売された4巻を読み終え、感無量です。寝食を忘れ、これほど読書に没頭したのは何年ぶりでしょうか。非常に難しい問題を、わかりやすく小説にし、読者をぐいぐい引き込んでいく山崎豊子さんの作家としての力量は、やはりすごいです。
運命の人(三)
レビュー ![]() 4巻の発売が待ち遠しい
澤地久枝の『密約』を読むと、実名がすべてわかります。
弓成記者が極秘文書を渡した議員は、あまりにも軽率だったと思います。でも、まだ議員やってるんですね。 そそのかされたのは、日本国民。今も昔も権力の構図は変わっていません。いや、弓成さんのような記者はもういないから、今の方がひどい。アメリカでは当時の文書が公開されているのに、麻生首相「密約はなかった」だって。 あー、早く4巻が読みたい! 啓示
山崎氏の作品は、いずれも小説の域を超え、実話に基づいた社会問題、国家や大企業の欺瞞を緻密な取材と筆力で暴く壮大なストーリーで常に我々に何かを啓示している気がする。氏の書かれる題材・スケールにはその都度圧倒され、私たちの気付かぬ、また立ち入る事の出来ない分野に、作家という腕力を持って敢然と立ち向かい挑戦し続けている。この小説にも年齢を重ねても衰えることのない信念と情熱を感じる。沈まぬ太陽が日航であったのと同様、運命の人は憲法21条言論・出版の自由という基本的人権と国家権力を問う壮大な物語だ。正義を貫こうとした主人公弓成は国家権力に捻り潰される正に運命の人である。しかし弓成は潰されるだけでなく、自らが犠牲になることで言論の自由・メディアのあり方を訴え続けるという近代史にも類稀な運命を背負って生きることになるのだ。誰のための国家機密か。誰のための政府か。報道機関の意義とは何かを山崎氏は問い質したかったのではないだろうか。氏がいなくなれば誰が筆力を持って現代社会の歪を正すのか不安さえ感じる。時の総理大臣佐橋は在職中の痕跡として、なんとしても沖縄返還という金字塔を成し遂げたかった。己の名誉のためには国民のことすら一顧だにせず密約を交わす。その命を受けた外務大臣は米国の理不尽な要求を呑み、外務省幹部も皆ひた隠す。警察庁・最高裁をもコントロールする国家権力、検察の驕り。この問題がこのまま過去の出来事と葬り去られていいのだろうか。記者生命を賭して報じた沖縄返還の裏・外務省極秘電信分。権力は国家の犯罪すら巧妙に下世話な『情通』に掏り変え、世論をコントロールし、弓成一家の運命をも歪める。国民を欺くために秘匿した国家機密。それ自体が最大の犯罪ではないのか。最高裁にも控訴棄却されたこの問題を、氏は小説を通じ世論に問いかけているのではないか。この小説で最高裁の判決が果たしてすべて正しいのだろうかとも思える。憲法21条をもう一度問い質す作品だ。政府は国民のためにある。政府の欺瞞を暴く事は報道機関の役割ではないのか。ストーリーよりもこの作品には、いまだ『密約はなかった』と嘯く政治家・国家権力を正す一石をなることを期待したい。メディアの役割。主人公弓成の運命の真の意義を現実のものにして欲しい。
裁判をめぐっての記述がすごい
関係者への取材や裁判記録を元に小説風に仕立てているんだろうけれども、登場人物とくに被告の女性事務官や弓成の妻の心情の描き方は、女性作家だからでしょうか、さすがです。
『そそのかし』の解釈をめぐって法廷で争われますが、個人的には、地裁の判決が弓成側(弁護団)に流されすぎであって、高裁判決&最高裁判断は妥当だと思います。
運命の人(一)
レビュー ![]() 力,落ちましたね。
久々の新刊。文芸春秋の連載を読まずに楽しみにしていましたが。。構想力,やはり落ちましたか。『沈まぬ太陽』を読んだ時に,民間会社でそんな不遇に耐えしのばずに退職すればよい,との思いを後半ずっと感じざるをえませんでしたが,今回の『運命の人』,日米間の密約を批判したいのでしょうが,沖縄を返還するためには敗戦国として一定の譲歩は回避できなかったと考えるため,弓成さんは不幸だったかもしれませんが,仰々しく「運命」という言葉の設定と関連づけるのには無理があると感じます。3巻まで読みましたが,4巻目は義務でしかないです。ストーリー展開もいまいち。
取材力の凄さに驚異
これは、沖縄返還に当たって日米で交わされた協定の事実と、その情報が漏えいされた事件を描いたもの。合衆国政府が認めた情報を、なぜ日本は認めないのか。情報を入手した当時の記者は、自らの無実を求めて訴訟中。
山崎豊子さんの本はほとんど読んでいますが、どの作品もその取材力に驚かされます。フィクションとしての面白さは、それに加えて彼女の推察力にあるのかもしれません。外務省機密漏洩事件の概要と、今後の日米関係に疑問を投げかけた作品となっています。 外務省や記者クラブのにおいまで伝わってきそうリアリティ
「不毛地帯」「大地の子」「沈まぬ太陽」など綿密な取材で政治や社会をリアルに描く著者に期待して購入した。今回は政治家と敏腕新聞記者、外務省の官僚たちの汗くさい攻防に魅了される。新聞社政治部記者が紙面を作り上げていくところや官僚組織の意思決定などの描写が特に興味深い。新聞記者の特ダネ至上主義、与野党政治家の国会論戦により物語はどんどんクライシスを迎えていく。民主党の偽メール事件や奈良の捜査資料漏洩事件など、その世界を支配する価値基準を感覚的に得られるだけでもこの小説を読む価値がある。第2巻も引き続きよみたい。
読みながらキャスティングしたくなる本です
久々の超大作に一気に読み終えました!
事実をリアルタイムに知らないのでネットで検索しながらの読書になりました。 山崎さんの作品は「この人は誰のことだろう?」と考えんがら特定していく のも楽しみの一つです。 きっとこの作品もドラマ化や映画化されるであろうと、ついつい考えてしまい、 読みながらキャスティングしてしまっていました。 流石!大家の腕は凄い!
大家・山崎豊子さんの作品、久しぶりです。
フォントは大きめですが、漢字が多く固めの文章。 政治ものは、あまり得意ではなく、どちらかと言えば苦手分野の私。 う〜ん、リタイアか…と思われたのですが、少し読み進めるとグイッと引き込まれました。 流石です。 沖縄返還、当時、小学生だった私、世の中が大騒ぎになっていたくらいの記憶しかありません。 裏にこんな密約があったとは、知りませんでした。 新聞記者と官僚には、こんな付き合い方や取材方法があることも全く知りませんでした。 今はこんな取材できないのでしょうね。 弓成の自信家な性格、新聞屋(ブンヤ)ではなく新聞記者であるという己の仕事への誇り。 弓成にどんどん引き付けられていきました。 スクープ合戦の中、正義感から、極秘文章を若手野党議員に渡してしまった弓成。 それが原因となり、足元をすくわれることになる。 弓成が逮捕されるシーンで、1巻は終わります。 続きが気になり一気に2巻へ!
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