江戸川乱歩の陰獣 [DVD]
レビュー ![]() 泰&香山
加藤泰のマニエリスティックな演出と香山美子の美貌が好きなら、絶対に楽しめる。たとえ、あおい輝彦が嫌いであっても、だ。
香山美子さん!!
70年代にドラマやCMなど、テレビによく出ていた香山美子さん。綺麗な人だなあと憧れをもって見ていました。個人的に一番印象深いのはNHK土曜ドラマ松本清張シリーズの1本だったなあ・・・。(でも彼女、実はバリバリの映画畑の人だったのですね。無知でした。)で、そんな香山美子さんが、ヌードになるなんて当時はかなりの衝撃でした。しかもSM趣味の淫靡な世界なのですから。でもやっぱり美しかったです。特に全編、日本髪に結っての着物姿が、大正〜昭和初期の時代の空気をも運んでくるかのようで、素晴らしかったです。あらためて観直して、この作品のヒロインは、彼女以外には考えられないと思えるほどです。
映画としては、江戸川乱歩の小説を一生懸命に映像に映しかえようとして努力してるのは伝わってくるのですが、それが面白いかというと、どうも・・・。なんかトリックの謎解きを描くことにとらわれて、肝心の一種異様な男女の倒錯した性愛、情愛といったものが描ききれなかったような不満が残る。乱歩ファンにとっては、トリックの方が肝心なのかもしれないが、トリックを追うなら本を読めばいいじゃないかと思ってしまう。監督はどっちの世界を描きたかったのでしょう(結果としては、二兎追うものは一兎も得ずですかね・・・)。最後の赤い部屋での異様に迫力あるシーンを見ていると、探偵役のあおい輝彦がわめきたてる謎解きなんてどうでもよくなってくるのです。 何故こんなDVDにしてしまったの?
タイトルと最低評価は、販売した松竹に対して。
独特のカメラアングルと映像美で名を残した 加藤泰監督作品が、やっとDVD化される!の喜びも束の間。 なんと画像がスタンダードサイズ。20年前発売のビデオをただ焼直しただけ。 今頃、しかもこんな価格でこれか??松竹は何を考えているのだろう? 原作を同じくする作品は後年沢山作られたが、間違いなくこの映画がベストだ。 だから尚更、ちんけな画面サイズの収録が、悲しい。 おまけに、特典の予告編2本はシネスコサイズだ。なんとも間抜けな松竹ではないか。 香山美子さんのヌード
実はこの映画
香山美子さんのファンにはたまらない映画で お世話になった監督のためという感じで、ヌードになった、多分唯一の作品だと思います。 当時は衝撃的でした。大きく映し出された胸には感動すら覚えます。 横溝正史も絶賛
この作品に関しては私ごときがグダグダ言うより、横溝正史の評価を引用したいと思う。
映画と原作は別のものである。原作どおりでないからダメというのは評価ではない。横溝正史の言葉に耳を傾け、これを読んで、原作至上主義者は目を覚ませ! 本格探偵小説のひとつの大きな魅力は結末の意外性にあるといえるであろう。「陰獣」はそれを申し分なく具備している。私(横溝正史)はこの小説のトリックを、世界最大のトリックだといまでも信じている。 しかし、それを映像化する場合、小説の効果をそのまま期待することは困難であるということを、この監督はよくわきまえているのであろう。 おそらくこの監督は原作がひろく読まれていることをしっており、それでもなおかつこの小説にアタックしたということは、結末の意外性より、そこへいたるまでの男と女の心理的葛藤に重点をおきかえ、そこにひとつの恐怖を演出してみせるという、強い自信を持っていたのだろう。 そういう意味ではこの映画は十分成功していると思う。 私はこれを怖い映画であると思う。その怖いという印象は、試写を見てから2週間のちの今日まで尾を引いている。しかも、その怖さは連続殺人事件などからくるコケおどしの怖さではなく、男女の心理的葛藤から生じる怖さである。 ではなぜ私にそれが怖かったのか。原作をよくしっているからである。
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クリエーターは「加藤 泰;仲倉重郎」「あおい輝彦」「香山美子」「川津祐介」「大友柳太朗」「若山富三郎」「加賀まりこ」「野際陽子」「倍賞美津子」「中山仁」「仲谷昇」です。 この商品を買った人は他にも「丑三つの村 [DVD]」、「北斎漫画 [DVD]」、「野獣刑事 [DVD]」、「異常性愛記録 ハレンチ [DVD]」、「東京暗黒街・竹の家 [DVD]」、などにも興味を持っています。 陽炎座 デラックス版 [DVD]
レビュー ![]() 中村嘉葎雄が…
主要な女性(加賀まりこも含め)に惚れられていた玉脇…。
中村嘉葎雄のスゴイ演技で、見事な説得力。 あの背筋がスゴイ。あの芸者のカッコがスゴイ。 すばらしい悪役ぶりです。こりゃモテるわけだ。 この映画のリアリティ(?)を後ろから強烈に支えています。 松田優作はやや損な役回りですが、押さえた演技が魅力的です。 豪華な印象の映画で、映像は凝ったものです。 ストーリーは(ツィゴイネルワイゼンに比べ)わかりやすいほうで、途中までは、直線的に理解できます(…たぶん)。 が、終盤は圧倒的です。 芝居小屋が崩れた(心中した?)あとの、突き抜けた松田優作の表情が魅力的で恐ろしいです。(夢が現世を変えたんだ…) 「清順流フイルム歌舞伎」という命名
夢幻の登場人物たちに迷宮に翻弄されるような主人公の頼り無さも、 松田優作の独特の味になった。
絢爛たる豪華な色彩の着物と舞台セットが、大楠道代の妖艶なる美しさを際立たせていた。 「ツィゴイネルワイゼン」に続き、「陽炎座」も、あの世の引力を全編のトーンに充満させた怖い絵巻物でもあるのだが、その爛熟の果てに到達したかのようなその映像の、全編に息をもつかせぬ美しさが充満して、あらためて日本文化の美術感覚と映画の様式美を思い出させた映画。 登場する人物がすべてどこか現世的でない空気を持っているのだが、ただひとり加賀まりこは生身の生命力をかもし出していたのは許されたものか意図されたか、知るよしもないのだが、あれは加賀まりこというひとのつよい役者の性だったのだろうか。 逆にテレビでは司会などで元気な切れるテンポで押しまくるような楠田枝理子が、この映画では着物を着た静かな人形の風情で佇んでいる姿が怖い。 陽炎座の舞台小屋崩壊のスペクタルといい、そして、まるで映画の背景としての壁紙のように、徐々に妖しく増殖していく殺戮地獄絵図が過剰なほどにめくるめく、男女のあの世へのみちゆきの舞台を、そんな大道具セットたちが華麗に演出している。 ほうずきのみごとな朱色を生かして、水中のマジックを魅せたシーンも特に印象的。 前作と違って、目に見えるモノにすべて映画芸術の魅力を投影させようとしたかのような、ある意味で余裕のようなものが感じられるのは、前作「ツィゴイネルワイゼン」の絶大な成功に支えられたものと言えるかも知れない。 それはその分、「陽炎座」という映画は、誰にも感情移入を試みることができないというほどの美術仕掛けの映画・・ともいえるだろうか。 絶対デラックス版に買いなおしたほうがいいよ。
絢爛たる清順歌舞伎の裏側がわかっておもしろい。荒戸サンのオーディオコメンタリーや監督出演者の裏話が面白い。あの大ファンの松田優作が四苦八苦し悪戦苦闘したエピソードは興味深い。以前のDVDを処分して買いなおしたが期待にたがわなっかった。
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