日本合唱曲全集「祝福」木下牧子作品集
レビュー ![]() コントロールがすばらしい
どの曲も音程が正確で、各パートがよく聞きあって和音を作っているのがわかりました。難しい転調も、その調がもつニュアンスに合わせてハーモニーの色彩が変化し、すばらしいと思います。曲によって編成を変えたのだと思いますが、小さなアンサンブルは透明感が際立ち、大きな編成の曲は厚みが感じられました。各々のメンバーの方の実力が高く、その上感情に流されずよく抑制を聞かせているところに好感をもちました。日本語の意味に応じたフレージングもすばらしい。一部だけですが、アルトの声の濁りが目立つ曲がありそこだけが残念です。
素晴らしいです!
演奏団体は大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団といって、凄く巧い団体です。
おなじみの東混は音大出身者オンリーのせいか、 歌い方が独唱的で、一人一人は上手でも全体のまとまりを欠いているのに対し、 この団体は他の団体とは比べ物にならないぐらいぴったりと声が揃っていて、 とても重厚で柔らかく温かい、官能的とも言えるハーモニーを作り出しています。 ハーモニーが美し過ぎるため、無伴奏合唱曲集のはずなのにモテトゥスで使われるような通奏低音が流れているように錯覚してしまいます。 木下牧子氏の作品は皆独特なハーモニーを持ち、このハーモニーに魅かれる団体が多いのですが、 同時に特定の調や音階にとらわれないハーモニーであるため、音程が非常に取りにくく、愛唱している団体は多いのに、 完全に歌い切れている団体はほとんどありません。 そんな中で、このCDは木下牧子氏の作品を扱ったCDの中では、最高級のCDと言えるでしょう。 この値段では安過ぎる位の完成度です。 このレヴューを偶然眼に留めた方は、一生に一度の出会いと思って購入してください。 これを聴かずに生涯を終えたら、それは罪なことです。 個人的に私は「祝福(混声)」「棗のうた(女声)」「ロマンチストの豚(男声)」がおすすめです。 ちなみに、他の「日本合唱曲全集」シリーズでは一人の作曲家の組曲をいくつか選んで一枚のCDにまとめているのに対し、 このCDでは木下氏の無伴奏作品を属する組曲にとらわれずに集めています。 いきなり消化不良
木下合唱には定評のある大阪H.S.合唱団のアルバムである。
冒頭の「祝福」の完成度の高さ、透明なハーモニーは、既出のどのCDでもなしえなかった偉業である。この1曲のためにこのディスクを買う価値は十二分にあります。 しかし、この曲はご存知のとおり「ティオの夜の旅」のオープニングをかざる曲である。 このクオリティで最後までぶっちぎる「ティオ」のディスクは残念ながらこの世には存在しない。 大阪H.S.合唱団は、「方舟」で鈴木成夫/東京外語大コール・ソレイユとは一線を画する「大人の演奏」を残している。そんなわけでやはり「ティオ」の全曲録音を期待せざるを得ません。 そうそう、他の曲もいいですけどね。「めばえ」とか、ゾクゾクもんですよ・・・・。 本当に素晴らしいです☆
木下牧子さんの合唱曲の中でも、特にポピュラーで聴きやすいものが収録されていると思います。
合唱団は実に美しく澄み渡った歌声で、木下ワールドの素晴らしさをかなり見事に表現出来ています。 これだけの素晴らしい演奏の数々で1,500円という価格はお得すぎると思えてしまいます。 本当に素晴らしい合唱です
このCDの演奏団体である大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団は、とても素直で伸びやかな声質を持った合唱団です。木下牧子さんの紡いだ美しい合唱の世界を明確に描いており、全国の合唱団の人達にとって、お手本のような演奏を提示しています。日本語を明瞭に歌う明るい発声がこの大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団の際立った特徴だと思います。
1曲目の「祝福(ティオの夜の旅)」冒頭のユニゾンの豊かさは他ではなかなか聴けませんよ。無伴奏合唱作品ばかりを集めていますので、アンサンブルが良くないと全てが台無しになるわけですから・・・。 混声は勿論のこと、女声のノン・ビブラートの発声から生み出される響きはとても透明感があり、好感を持って聴いています。男声合唱もラストの「祝福」を聴けば良く分かりますが、倍音を含んだ豊かな響きを内在しており、ピッチの正確さとも相俟ってとても聴きやすい素晴らしい演奏だと思いました。柔らかい発声の男声合唱というのはなかなか聴くことが出来ませんからね。 多くの大学合唱団や一般合唱団で歌われている「夢見たものは・・」も当間修一さんの日本語を大切にする解釈が光っています。立原道造の詩を慈しむように丁寧に歌っていますね。絶えずレガートで歌われており、余計な飾り付けを廃し、只ひたすら楽譜に忠実に正確に歌っていますので、安心して聞く事ができました。 アンコールピースとしてもよく歌われている「鴎」も丁寧に歌われていますので、多くの合唱団の目標となる演奏だといえるでしょう。テキストとして用いられた三好達次の詩の世界を、木下牧子さんが格調高く、無限の広がりをもつ伸びやかな音楽を伴って、展開していきます。 作曲家の木下牧子さんが、演奏団体として、当間修一さんが指揮する大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団を指名されたのは、とてもよい選択だと思いました。 素晴らしい合唱のCDですので、是非多くの方に聴いていただきたいと願っています。
日本合唱曲全集「祝福」木下牧子作品集を見てみる
クリエーターは「合唱」「大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団」「当間修一」「まど・みちお」「北園克衛」「くどうなおこ」「宮田滋子」「堀口大学」「三好達治」「池澤夏樹」「立原道造」です。 この商品を買った人は他にも「春に 木下牧子 混声合唱作品集 [邦人合唱曲選集]」、「木下牧子アカペラ・コーラス・セレクション―混声合唱のための」、「混声合唱 夢みたものは (1129)」、「木下牧子混声合唱作品集」、「思い出すために 信長貴富 混声合唱作品集 [邦人合唱曲選集]」、などにも興味を持っています。 13シャンソンズ
レビュー ![]() 大人の女性の色気漂うアルバム。
とにかくカッコイイ!
1曲目の歌は勿論。こういう歌詞を歌える女性は、この人しかいないね。 因みに「コーヒー、紅茶、赤ワイン OH ステイン♪」って歌ってる人です かっこいい1枚
6年前に、某本屋さんでガンガンかかっていて、3曲目「ミュージシャン」にハマり、
ただその1曲を聴きたいがために購入しましたが、買って悔いなし!!の1枚です 夏木マリさんはの事は詳しく存じ上げませんでしたので、もし慣れなかったら・・・と 一瞬頭を過ぎりましたが、今ではBGM感覚でかけています(先の本屋さんの影響かもしれませんが)。 「ミュージシャン」「告別式」「港のマリー」「鎮静剤」の4曲はおススメです。 ただ、歌詞カードが入っていないのは残念です。(なので★4つ) サイトを検索してみても、(私は)見つけられませんでした。 とはいっても、ハマってしまえば大した問題ではないかと思います。 かっこいい女性とは
ずっと昔日曜の夜、何気なく付けたテレビに夏木マリがいた。
「ミュージックフェア」という番組だったと思う。彼女の名前は知っていた、女優として。 そして「むかし私が愛した人」。陽気なメロディー、しかしどことなく悲しい雰囲気。 分類するなら、やはりシャンソンに一番近いのだろう。彼女の名前を目にするたび、あのミュージックフェアを思い出す。 このアルバムに関して言えば、これは万人に受け入れられる内容ではないと思う。 歌と言うよりも、夏木マリの一人芝居という色が濃い。 タイトルの「13シャンソンズ」は悪くはないが、彼女の歌を分類するなら、「夏木マリ」。 私にとって、夏木マリはかっこいい女性の代名詞である。 告別式
「告別式」、こういうタイトルの歌を一人称で歌っちゃうからスゴイ!
思わず、ゾクゾクと鳥肌が立ってくる。 もし、この歌を若いアイドルが歌ったら、まったくお話にならないし、ピンとこないだろう。 大人の女であるが故の怖さを感じる。 聞かせるアルバムである。すごいの一言。 サウンドは、文句なし。
50〜60年代のフランスのジャズブームを彷彿とさせるサウンド。凝りに凝りまくって、さすがは小西さん。そこいらのコピー方とはコピーセンスが違います。夏木マリも「千と千尋の湯婆ーば」のイメージは当然無く、言い過ぎだとは思うけれども、全体としては「エヴァの匂い」のジャンヌ・モローと言ったところを衝いている。こんな雰囲気を出せるのは日本では、かつての松尾和子を除いてはこの人だけでしょう。しかし、惜しむらくはその日本語の歌詞の語感の安っぽさ。格調や、もともと期待していない意味の無さ、という点では最初から不問なのですが、ここで使われる言葉の持つ「音の響き」の悪さは、とても「シャンソン」ではございません。チープな言い回しは狙い通りである事は承知なのだけれど、時にチープになり過ぎていて聞きづらい。もう少し美しい言葉の響きが欲しかった。そんな訳でとても惜しい。あと一息工夫がほしかったかなあ。
13シャンソンズを見てみる
クリエーターは「夏木マリ」「小西康陽」「セルジュ・ゲンズブール」「ジェームス・テイラー」「堀口大学」「菊地成孔」「河野伸」です。 この商品を買った人は他にも「戦争は終わった」、「(仮)ヒットパレード」、「9月のマリー」、「パロール(初回限定盤)」、「カッコいい女! (ワニ文庫)」、などにも興味を持っています。 和幸:ゴールデン・ヒッツ
加藤和彦とアルフィーの坂崎幸之助による新人(?)ユニット"和幸(かずこう)"のデビュー作にしてゴールデン・ヒッツ集。サイモン&ガーファンクル風のフォーク・ロック仕立ての「生命(いのち)」「サタデイナイト ムービー」、バート・バカラック調のメロウな「Sensored Mail」、初期ビートルズを彷彿とさせる「バラバラふたり」、サイケデリック・ロックの「モノリス」、坂本九の名唱で知られる「見上げてごらん夜の星を」etcと、全編にわたって60年代へのオマージュに満ちた仕上がりだ。加えて、ふたりのハーモニーの心地よさ、卓越したギター演奏も聴きどころ。60年代が青春だったオヤジ世代には懐かしく、当時を知らない若い世代には新鮮……そんなムードを楽しみながら、ベテラン同士ならではの匠の味を噛みしめたい。(木村ユタカ) レビュー ![]() まだ注文前ですが・・
私はアルフィーのファンですが、2/15にNHKで初めて和幸を聴き、心底感動していまいました。
お二人の声質がとてもよく似ていて、相性ぴったりという感じ。 アルフィーでのハーモニーも素晴らしいけど、この二人も本当に素晴らしいです。 「サタデイナイト ムービー 」で目と耳が釘付けになり、「生命(いのち)」では サイモントガーファンクルのボクサーのような美しいスリーフィンガーと澄んだ歌声に涙が出てきました。 正直、ここまでレベルが高いと思っていなかったので、衝撃でした。 CD届くのを楽しみにしています。 NHK小野文恵アナもびっくり!
遅ればせながら、2008年2月15日の"和幸"ユニットのNHKでのスタジオ・ライブを観て、感激して急いで手に入れたCD。タワレコには1枚だけ売れ残っていた。残り物には福があるというじゃないか、こんちくしょう。このユニットを取り上げたNHKもエラいが、このCDにはあらためて感激、感涙もの。この60〜70年代のロック魂を反映したパロディー精神がわかる人は、すごい、わからない人はどうしようもないが、わかって欲しい。
S&Gの雰囲気、Beatlesの思惑、「和」と「幸」の生き様、となりのオッサンの人生模様がほとばしり出るこのギター・テクニックと腹の底からしぼり出す口先だけのこれ見よがしの歌唱力、そんじょそこいらのスタジオ・ミュージシャンが、ごめんなさい、と尻尾を巻いて逃げていく様が目に見える。 69年にイギリスでデビューしていながら、今までタイムマシンに乗って、虹の彼方に消えていたとは到底思わせない充実振りである。あのWoodstickでの満員札止めライブパフォーマンスが無事収録されているのがファンにとってはこれまた懐かしくもあり嬉しくもあり(???)。 やはり・・・。
新しくもあり?懐かしくもあり、坂崎さんと組んでもやはり加藤和彦さんの世界ドップリです。スマスマで見た「帰って来た酔っぱらい」みたいなフィーリングを期待してたのですが・・・。黄昏ビギンはほっとしました。気になる方はレンタルで借りて聞いてみられてからでも・・・。悪くはないので。
タイトルは無視して
「ゴールデン・ヒッツ」というタイトルなので、昔のフォークのカバーと思いきや、カバー曲は3曲。John Kazukoh(加藤和彦)とPaul Kazukoh(坂崎幸之助)がKAZUKOH名義で作ったオリジナル。作詞にはザ・フォーク・クルセダーズのきたやまおさむも2曲参加(1.&12.)、「あの素晴しい愛をもう一度」を小品化したような「生命」、ザ・ビー・ジーズの「マサチューセッツ」を思わせる「Her Hometown」、ザ・ビートルズの「I Am The Walrus」、「Hello Goodbye」などを取り入れたと思われる「ナニモナイ」、インスト「無貪」など、遊び心たっぷりのアルバム。
和幸:ゴールデン・ヒッツを見てみる
クリエーターは「和幸」「永六輔」「きたやまおさむ」「マリー・ローランサン」「山上路夫」「加藤和彦」「堀口大学」です。 この商品を買った人は他にも「ひっぴいえんど(初回生産限定盤)(DVD付)」、「ひっぴいえんど(通常盤)」、「ザ・フォーク・クルセダーズ 新結成記念 解散音楽會」、「戦争と平和」、「Kaleidoscope~天使の狂宴~ [DVD]」、などにも興味を持っています。 人間の土地 (新潮文庫)
レビュー ![]() 死は生を際だたせる光だ
「彼は地図をひろげ、匪賊の侵攻を、さながら美しい王女様の伝説でも語るように、示された」
死は生を際だたせる光だ。自ら進んで死と共に生きることがゆるされた時代のおとぎ話。 空へのあこがれ
ああ、なんておもしろいのだろう。
胸がときめく。高鳴る。 翻訳した堀口大学の、わざと引っかかりを作ったような日本語も、読者の冒険への憧れをつのらせる。 雲海の上、静寂を突っ切って飛ぶ心持ちや、遠い空港からの通信。危険な旅に命を落としてゆく僚友たち。 「冒険」という言葉が人の心に呼び起こす高揚や儚さ、果てのない広がりが、この1冊にすべて収まっている。 表紙をかざる宮崎駿のイラストもいい。 わたしが男の子で、15歳のときこの本に出会っていたら、飛行機乗りをめざすか、叶わないなら飛行機乗りの登場する冒険活劇を作りたいと思ったにちがいない。 人類の皆様へ
10年前に読んだら意味がよくわからなかったけど、今なら十分理解できます。聖書が「book of books」といわれることも納得ですね。
「人間の土地」の意味
内容については他のレビュアーの方が書かれている通り、素晴らしいものです。一度で終わらず、事ある度に読み返したりしています。
この本は基本的にはサン=テグジュペリの自伝です。なのに、タイトルは「人間の土地」。それに、内容は、飛行家としての体験、行く先々で出会った人間や同僚の話ばかり。なぜ、このタイトルなのか?それを悟ったとき、なにか新しい目を持ったような気がしました。是非読むことをお勧めします。 時代を超えて勇気をくれる、サンテグジュペリの代表的名著
「経験は僕らに教えてくれる、愛するということは、お互いに顔を見あうことではなくて、一緒に同じ方向を見ることだと」。
フランス文学の代表的な名著のひとつ。最初に私が本書を読んだのはもう20年以上前のことだ。しかし、本物は時代を経ても色あせない。飛んで、戦って、愛して、生きたサンテグジュペリの魂が、本書を開くたびにまた新しい勇気をくれる。「救いは一歩踏み出すことだ。さてもう一歩。そしてこの同じ一歩を繰り返すのだ」。そして、ああ、そうだった、まだ何かできることはあるかな、と思う。 気の利いた言葉をくれる書物は巷に溢れている。しかし、「ぼくは、死を軽んじることを大したことだとは思わない」などと断言する知識人が現代に何人いるだろう。本書と、ヤワな自己啓発本や机上理論だけの哲学書の違いは、実はかなりはっきりしている。 「人間と、そのさまざまな欲求を理解するためには、人間を、そのもつ本質的なものによって知るためには、諸君の本然の明らかな相違を、お互いに対立させあってはいけない」。サンテグジュペリの著作は若いころにいろいろ読んだが、一冊となるとやはりこの本に行き着く。訳は確かにもう古いかもしれない。ただ、だからといって本書の価値が失われているわけではない。
人間の土地 (新潮文庫)を見てみる
クリエーターは「サン=テグジュペリ」「堀口 大学」です。 この商品を買った人は他にも「夜間飛行 (新潮文庫)」、「夢をみる言葉」、「星の王子さま (新潮文庫)」、「サン=テグジュペリ 星の言葉 (だいわ文庫)」、「星の王子さま―オリジナル版」、などにも興味を持っています。 夜間飛行 (新潮文庫)
レビュー ![]() 幸福は義務の中に。
『夜間飛行』と、
『南方郵便機』の二作。 『星の王子さま』と並ぶ、 サン=テグジュペリの代表作である『夜間飛行』は、 彼を作家としての確固たる地位に押し上げた。 まだ、飛行機で飛ぶことが、 今ほど安全ではない時代に、 自らもパイロットして労働していた作者が、 そのストイックなまでの、 郵便航空機の世界を、 詩的な文体で綴った物語。 「幸福は義務の中に」、 そう言える労働が、 ほとんど失われた時代に、 あこがれてしまうような、 郵便飛行に携わる人々の姿勢。 クールであり、 情熱的な向き合い方に、 強く惹かれていく。 『南方郵便機』は、 サン=テグジュペリのいわゆるデビュー作。 訳者は、 『夜間飛行』以上に優れた作品と評している。 いつ還らぬ人となるかわからない、 危険な仕事に従事する郵便飛行士たち。 未知の航路を開拓しつつ、 彼らは郵便を届け続ける。 その危険な労働は、 命を落とすことも少なくなかった。 作者の自伝的要素の強い作品で、 恋人(不倫・・・?)であるジュヌビエーブとのくだりは、 なんとも言えず、 切なさと、甘いあこがれとを伴っている。 訳者同様、 読みにくさはあれど、 僕もこっちのが好きかもなぁ。 艶のある時間が過ごせます
艶のある文章。読みすすめるとページから香気がてはじめる感じがする。 詩的とはこんな感じのことかもしれない。ロマンと刹那さと生きざまがあります。
活字には人を潤したり、かわかしたり、することができることを知りました。 しっとりとした気分になれました。 作者の高貴さに感服しました
以前から愛読していた本でしたがもう一回読み直してみて、この人の気高さに
心を打たれました。死をかけて、恐れを知らないように夜間の飛行の任務 を遂行する飛行士達。それを支える支配人のリヴエール。まるで人間の 感情がないかのように支配し、命令する人。だけど、この人の失敗を物とも せず次の成功への因にしようとする不屈の信念。内面は温かい感情があるのに それを決して見せずに、評判や世間体の罵詈雑言にも不動だにしない信念 を持ち続ける、自分の信念を曲げない高貴な精神で自分の信念を貫く強さ。 私は同じ人間であるならこの人のように高貴で、強く生きて生きたいと 強く実感させられた本です。この人があんなかわいいピュアで子供の 心を持った「星の王子様」を書いた作者であることに驚きを隠せない。 こんな高貴な心と子供みたいな純粋な透明な心を持った人間になりたい。 この人は行動の英雄でもあり精神の英雄でもある。底が見えないほど汚い 人間もいる中でこの人は希望を与えてくれる。同じ人間でも愚者にでもなれば 聖者にでもなれると。この人の偉大さは思想なんかではない。 精神と心の偉大さである。是非読んでもらいたい名作です。 ゲランの香水
「星の王子様」を書いた サンデグジュぺリのもう一つの傑作。
夜間に飛行する郵便機を巡る高貴な悲劇である。主人公は郵便機の優秀なマネージャーとして 無私の気持ちで 業務上の決断を次々と行っていく。その「無私」は時として冷酷非情なる様が ドキュメンタリーの淡々とした筆致で描かれていく。その様は 最近の企業のリストラを思わせるものがある。主人公にとって唯一絶対のミッションは 郵便機の予定通りの飛行であり それ以上でもそれ以下でもない。それをシンプルにこなしていく様は 誠に冷徹である。 しかし それを「無私」で行っていく姿勢に 我々は非常に感銘を受ける。まるで侍を思わせるものがそこにあるからだ。そうして 主人公の気高さが全編を覆い包む。ゲランが香水に「夜間飛行」と名付けたのも良くわかる。実に香しい話である。 この話は優れた組織論であり その意味で 例えば新入社員の教材にも向いている。勿論 こんな意見は余り皆様の御気には召さないと思うが。 最後の一文
「星の王子様」の延長で読んでも響かないかもしれません。本書は、作者の実体験に基づいたドキュメンタリーでありながら、かくも幻想的な世界へと読者を誘う出色の物語です。しかし、「童話」という言葉が常に伴っているやさしさをここに見つけることは困難です。
登場人物の心情描写に貫かれている厳しさ、孤独感のようなものを常に感じながら読み進めてたどり着く最後の一文が、この作品の凝縮された主題だと思います。
夜間飛行 (新潮文庫)を見てみる
クリエーターは「サン=テグジュペリ」「堀口 大学」です。 この商品を買った人は他にも「人間の土地 (新潮文庫)」、「夢をみる言葉」、「南方郵便機 (サン=テグジュペリ・コレクション)」、「戦う操縦士 (サン=テグジュペリ・コレクション)」、「人間の大地 (サン=テグジュペリ・コレクション)」、などにも興味を持っています。 青い鳥 (新潮文庫 (メ-3-1))
レビュー ![]() あらゆる迷える人にお奨めします。
誰にでもわかるやさしい言葉で生きることの意味を語った素晴らしい本です。
なかでもチルチルとミチルがさまざまな名前の幸福と出会う「幸福の花園」の章は涙がでるほどです。 どんな世代の方でも、この本を読んだ後は今までと違ったものの見方ができるようになると思います。 もう一度読みたかったんです*
青い鳥といえば、こどものころ、いわさきちひろさんのあわい絵が美しい、この本の古版を宝物にしていましたが、これは物語として再編集されていたんですね。原作は、とにかくメーテルリンクのこだわりっぷりがすごい。登場人物の衣装や舞台に至るまで事細かに設計してあるんですよ。おかげでイメージがわきやすくて助かりますが、この劇を作る人々はさぞ大変だったことでしょう…。古い本なので、時代を感じさせる言葉遣いや時には不適切な表現も見られますが、それらを含めてももう一度読んでよかったと思いました。絵本の記憶はかなりおぼろげなので、チルチルとミチル、犬のチロ、砂糖の指をおやつにくれる砂糖の精くらいしか覚えていなかったのですが、実は仲間がたくさんいたんですね。しかも彼らにとっては青い鳥探しは戻れない旅という衝撃…。それでもチルチルとミチルと旅に出たいと乞うチロはいじらしくて胸を打たれました。いろいろな国をたどりながら一行は青い鳥を探しに行くのですが、わたしの待望の「未来の国」はやっぱりとてもよかったです。未来の国の彼らは自分の運命を知っています。生まれたら忘れてしまうんでしょうけれど、英雄的な役割をすることになる子といった良き?さだめを持つ子の一方で、病気を3つも持っていく子や、苦しいものを持っていく子がいます。彼らはけれど、忘れないように、それらを持って旅にでるんです。いいものも悪いものも持って未来の国を出て行く。そのくだりが一番好きです。ここを読んだだけで満たされるくらい好き。その後も彼らのたびは続き、結末は皆さんが知っているとおりなのですが、絵本よりも詳しい描写が魅力的で、大人が楽しめる童話だと思います。
幼きドン・キホーテ
クリスマス・イヴの晩のこと、老婆に乞われたチルチルとミチルの兄妹がまばゆく輝く
青い鳥を求めて、ダイヤモンドを携えて、遍歴の旅へと向かう。 恐ろしい本だ。 この話の教訓、旅路の果てにたどり着いた我が家、飼っていた鳥かごの中のキジバトが 求めていた鳥だったとは、それが転じて幸せは近いところに転がっている、などというのは 典型的な解釈にして、典型的なミスリーディング。 物語の結末、旅を終えて、目を覚ました兄妹は両親に向かって、ひたすらに旅の興奮を、 光の魅惑を語りかける。しかし、彼らには一切通じない。隣の老婆にベリリウンヌの影を 見る。しかし、それも通じない。一度喜悦の光を見出したものにとって、両親たちの表現する 平凡な世界はもはや生きるに値せず、平凡な世界にとって兄妹の語る光はあまりに苦しい。 そんな光なき日常の何が幸福だというのか? 馬鹿の戯言。 光を知る者、知らぬ者、通わぬこと、通い得ぬこと、それこそが『青い鳥』の魅力にして、 残酷な教え。 こうしたモチーフを刻んだ記念碑的小説としては、セルバンテス『ドン・キホーテ』を やはり一番に挙げぬわけにはいかない。 あえて、病気の赤ちゃんとして生まれる意義
私は歓喜しました。
幸せの定義の根底を覆させられました。 金持ちで、容姿端麗、愛情豊かな両親の元で生まれるのが、必ずしも幸せではないということ。 病気で生まれてくる赤ちゃんが、実はあえて生まれる前にそれを選んでいるということが、こちらの本に書かれています。 病気=不幸では無いという事。私には刺激的な話でした。 命は命。上も下も無い。個人的解釈ですが、家庭とは何か、愛とは何か、そして本当の幸せとはどういうモノなのかを深く考えさせてくれる良書です。 もしかしたら、当たり前の事を教えてくれているのかも知れません。私が、いえ、私たち現代人が忘れてしまった心を甦えさせてくれる作品かも。 幸せの青い鳥
幸せの象徴として「青い鳥」という言葉が日本人ほど好きな国民はいないのではないでしょうか。「青い鳥」という名前のつく保育園や図書館、児童館があちこちにあるように思います。しかし、「青い鳥」=幸せ という印象をもつみなさまが原作を読まれているのかどうかは怪しいところで、題名のイメージが一人歩きしてしまったのではないか、と考えます。
つい最近、メーテルリンクの作品を読むまではわたくしも 「青い鳥」=幸福 と漠然としたイメージをもっておりました。原作はそのような淡いパステルカラーの幸せを描いた作品ではなく、シビアな現実を目の前に突きつけられた感じがしました。 ほんとうの幸せ、生きる意味を知るためにもメーテルリンクの原作をぜひとも多くの方に読んでいただきたいと思います。
青い鳥 (新潮文庫 (メ-3-1))を見てみる
クリエーターは「メーテルリンク」「堀口 大学」「Maurice Maeterlinck」です。 この商品を買った人は他にも「青い鳥 (世界の名作 (1))」、「青い鳥 (岩波少年文庫)」、「青い鳥」、「花の知恵 (プラネタリー・クラシクス)」、「青い鳥 (講談社 青い鳥文庫)」、などにも興味を持っています。 |