冬の運動会 (新潮文庫)
レビュー ![]() 向田さんの深く鋭いまなざし
向田さんのシナリオはこれまでに「あ・うん」と「阿修羅のごとく」を読んでいました。この「冬の運動会」で3作目になります。
客観的な目で上の3作品を評価すれば、完成度では間違いなく「あ・うん」に軍配が上がるでしょう。「冬の運動会」は「あ・うん」に比べると荒削りな部分も目立ちます。けれども、私は個人的にはこの「冬の運動会」が気に入っています。 息子と親父と祖父さん、男3世代のそれぞれの裏表の心模様をこまやかに、そして時には力強く描ききった向田さんの筆力には、ただただ脱帽です。 私はこのシナリオを読み進めていく中で、向田邦子さんという人の深く鋭く、そして優しいまなざしを感じずにはいられませんでした。向田さんについてもっともっと知りたいと思いました。 シナリオライターとしても、一人の人間としても向田さんは私にとって尊敬すべき大切な存在です。 たとえば・・・
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連続テレビドラマのシナリオです。この作品の特徴は、ナレーションが多いことだと思います。テレビで根津甚八が演じた菊男のナレーションでストーリーが運ばれていくのですが、状況説明の手段として安易に使われているのではありません。かなり文学的で、小説の地の文に近い性格です。映像を見ながら流し聞きするより、活字で読んだほうが深く味わえるナレーションと言えるでしょう。そういうわけで、ドラマ自体もソフト化されていますが、このシナリオ本を読むことをおすすめします。他のライターによるノベライズ版はナレーションの魅力が半減しているのでおすすめできません。
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クリエーターは「向田 邦子」です。 この商品を買った人は他にも「あ・うん (文春文庫)」、「阿修羅のごとく (新潮文庫)」、「女の人差し指 (文春文庫 (277‐6))」、「思い出トランプ (新潮文庫)」、「寺内貫太郎一家 (新潮文庫)」、などにも興味を持っています。 冬の運動会 (文春文庫)
レビュー ![]() ドラマが見たい。
こんなちゃんとしたドラマをTVで(1日だけの特別版ではなく)
やってほしいなと思う。 マンガ原作のキャラのキツいハナシより、こういうドラマが見たい。 本としてよんでも、実におもしろくて一気によみきりました。 家族を男と女、親と子、兄弟姉妹・・・一つ一つの軸を丁寧に造形 し、重ねていくなかで、感情のゆれをちょっとした所作や、セリフ に乗せていくようなドラマは最近ないですね。 冬の運動会 向田邦子原作 中野玲子により小説化
はいはい、そうなんです。リメイク版が2005年1月4日に放送
されましたね。 岡田君と長谷川京子さんが主演してました。 向田さんの小説のストーリーでは、同じ家に住んでいる祖父の 健吉と、父の遼介と息子の菊男の それぞれの第2の家族について書かれていました。これは、 放映されたドラマと同じような設定ですが、 現代風にアレンジしてあるのは、菊男が心の拠り所にしている靴屋 (ここの夫婦は子供がなく、偶然知り合った菊男のことを本当の 息子のように可愛がっている)で出会った日出子がキャバクラ嬢 になっていること。 本作では美容院の店員で、過去に故郷の弟に食べたいものを食べ させてあげられる暮らしをさせたかったという理由から、 50代の男性の妾になっていたことがある、という設定。 そのせいで、ちょっと陰のある性格をしているのです。まあ、 そんな些少な問題はいいとして。 この小説では、やはり常に向田邦子の心を占めていた、 と思われるような「家族」というものに焦点が当たっています。 実生活でも、父親の浮気を知ってしまった邦子。 このような小説ばかりを書いて、心を整理していたのか。 それにしても、惚れ惚れするくらいの客観性です。どの人の 気持ちも、書きすぎず、余韻を残す。 書き方、喋り方こそ現代とは違うものの、本質は全くいつの時代も 変わらないんだなと思えてしまいます。 でも、この時代は人を疑う、人を怖いと思う、そういった気持ちが 無かったのだから、やっぱり現代とは大いに違うのかもしれません。 現代人は、偶然、なんて殆ど出会わない。いや、出会えないのです。 意味も無く知り合う相手、なんてストーカーになったり、 殺されたりする世の中ですから。 …暗くなってしまった。 だからこそ、こんな時代だからこそ、向田さんの作品は一層光り 輝くのではないでしょうか。 本作でクローズアップされている、深層を読み当ててください。 きっと、心があたたかくなります。 私が最初に読んだ向田邦子の本
この本がきっかけで、私は向田邦子の虜になってしまった。
確かその時はまだ中学生だったので、あまり本を読む習慣がなかったのだが、一日で読み終えてしまった。次々に繰り出される多彩な展開は、休憩など必要なかった。 もし今も向田邦子が健在であったら、同業の脚本家たちは足を向けて寝られないような存在になっていただろう。
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クリエーターは「向田 邦子」です。 この商品を買った人は他にも「きんぎょの夢 (文春文庫)」、「眠る盃 (講談社文庫)」、「家族熱 (文春文庫)」、「夜中の薔薇 (講談社文庫)」、「蛇蠍のごとく (文春文庫)」、などにも興味を持っています。 向田邦子TV作品集〈3〉冬の運動会 (1982年)
向田邦子TV作品集〈3〉冬の運動会 (1982年)を見てみる
クリエーターは「向田 邦子」です。 この商品を買った人は他にも「映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術」、「寺内貫太郎一家 (新潮文庫)」、などにも興味を持っています。 冬の運動会 [DVD]
2005年1月、TBS系で放映されたV6の岡田准一主演のスペシャルドラマ。原作は、向田邦子による同名の傑作小説。社会の最小単位である“家族”という集団をテーマに、それを構成する人々の思惑や葛藤を、しっかりと地に足の着いたドラマ運びで描いている。祖父・父・息子と三世代の男たちが、それぞれの年代ゆえの悩みを抱えながら、やがては“家族”と向き合っていく姿は、不器用でもいとおしい。また、“家族”の定義は血のつながりだけではないことも、再認識させてくれる。父親と相容れなくなった大学生の菊男(岡田)が、擬似家族のように慕う中年夫婦に見せる笑顔や、キャバ嬢の日出子(長谷川京子)に惹かれて戸惑う姿は、初々しくて好もしい。(みきーる) レビュー ![]() 静かな佳作。
良かったです。
(長谷川)京子ちゃんファンである私は、TSUTAYAでなんとなく(京子ちゃんの作品を)物色していた所、たまたまDVDのパッケージ(?)にハセキョンが写っているのを見て、ただそれだけの軽い気持ちでこの作品を見たのですが、予想以上にすごく良かったです。 特にマニキュアのシーンが印象深くて泣きそうになりました。 主役の岡田准一さん(のお芝居)は、(私は)今回初めて見たのですが、素晴らしい役者さんだと思いました。 もの凄くいい味を出してらっしゃって、それが作品じたいを更に味わい深いものにしていました。 ナレーションがとても上手くて、とにかく心地好いんです。 京子ちゃんも主役じゃないけど良かったし、話じたいが(地味ではあるけど)凄く良くて、すぐにDVDを買ってしまいました。 こういうちょっと暗い(?)けど、静かでゆっくりとした作品は私は凄く好きです。 みきーるさんへ。これは日テレのドラマです。
私もテレビのOAで観て心に染みる淡々とした物語にテレビマンの良心を見る思いがして大変感銘を受けたのを覚えています。その後DVDレンタルで見掛けたのですが、いつか借りようと思っているうちに、あっという間に棚から消えてしまいひどく落胆しました。ほんとにいい作品はあまり顧みられずただ刺激の強い話題作だけがいつしか名作として持てはやされる現実に。
それと余計な事とはおもいますが、商品詳細のレビューを書かれている方に一言。 これはTBSではなく日テレのドラマです。しかも脚本は向田邦子ではなく今をときめく田渕久美子です。作品に関わったスタッフに大変失礼に当たると思われます。あしからず 単純にいい!ただただ良い…。
少し昔の日本ドラマを見ているような、何処か懐かしい感覚を覚える。
そんな錯覚(?)を起こさせる実に味わい深い作品です。 特に何か事件が起こるわけでもなく、物語に大きな波があるわけでもない。 3時間という物語の長さを、決して飽きさせることのないストーリー構成の上手さ、脚本、配役の素晴らしさ、全てに見せられる。 まだまだ日本のドラマも捨てたもんじゃないな。 そんなことを思わせてくれる作品です。 静かに、そして爽やかに感動をくれる。 こういう作品は、いつの時代になっても、何度見ても色あせることのない静かな名作だと思う。 そして、主役の岡田准一が、これまた、相変わらずいい演技をする。 決して派手ではない芝居に「さすが」の一言。 大人たちの運動会
この作品・・・凄い心に残ってます。
たしか、テレビで何気なく観て 観終わった後・・・DVD買おうかな?と思ったものです。 何かつまんなそーと思ってる人にこそ観て欲しい! ラストの岡田君の ヨーイ・・・ドン・・・が暖かい。 ☆こまかいんですよ★
マニキュアのシーンは、みんながいいと言うシーン。確かに泣いた。
だけど、それより何より、こまかいんですよ。 私が大好きなのは、エビ!若い二人のはじめての買い物。ああ、こんな感じだよなあ〜、と頷ける。男は、変わった物を見ると、女に見せる。だけど女は「それいらない」と軽く流す。女は男に「エビ買ってきて」と言う。男は一度走るが、どんなエビかわからず聞きに戻るが、「自分で考えて」と言われ、また走る。 そうなんだよなあ。手慣れた夫婦ならば、男がどんなエビかわからない事ぐらいわかってて、最初から指定するよなあ。こまかい初々しさがたまらない! 結局男が選んできたのはでっかいエビ!散らし寿司にそれはないだろ!てなエビ。しかし女はそのエビがでかすぎるとは気付かず、散らしの上にデデン!と乗せる。一口サイズのが食べやすい、とかは考えない初々しさが、こまかくて素敵。 話もいいが、そういういたる所にちりばめられたこまかい表現が大好き♪
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クリエーターは「岡田准一」「長谷川京子」「樋口可南子」「寺島しのぶ」「向田邦子」「田渕久美子」です。 この商品を買った人は他にも「FLY! メイキング オブ「フライ,ダディ,フライ」 [DVD]」、「虹を架ける王妃 ~朝鮮王朝最後の皇太子と方子妃の物語~ 完全版 [DVD]」、「フライ,ダディ,フライ 特別限定版 (初回限定生産) [DVD]」、「花よりもなほ 愛蔵版 (初回限定生産) [DVD]」、「『フライ,ダディ,フライ』VISUAL BOOK ~スンシンの哲学~」、などにも興味を持っています。 冬の運動会 [DVD]
1977年1〜3月にTBS系で放映された向田邦子ドラマ。向田邦子が、シリアスホームドラマに作風を転じた記念すべき第1作にあたる。 エリート一家に生まれた長男・菊男(根津甚八)は、高校時代に万引事件を起こしたため家族から浮いていた。25歳でまだ大学生を続ける菊男だが、ひょんなことから知り合った貧しい靴屋の夫婦(大滝秀治、赤木春恵)と親しくなり、親子のような関係になっていく。家族はこれを問題視するが、実は一族の象徴である立派な祖父・健吉(志村喬)にも家族に隠すもう一つの家庭があった。 それぞれの本心が次第にほころび出て、次第に解体していく一家族を、時に冷徹に、しみじみとした筆致で描いていく。他人との暖かな関わりによって家族の呪縛から解き放たれていく菊男の姿は、家族とは何かを観る者に問いかけてくるようだ。若き根津甚八の拗ねたような表情がなんともセクシー! 共演陣もとにかく豪華で奥行きあるドラマとなっている。(茂木直美) レビュー ![]() 忘れられないシーン
菊男(根津甚八)が、知り合ってまだ間もない日出子(いしだあゆみ)を初めて誰もいない自分の家に連れてきます。家族に紹介してもおそらく受け入れては貰えない二人なのです。・・・普段なら、まだ誰も帰らないはずのその家に、家族や客がどやどやと帰ってきてしまい、日出子は菊男の部屋から出られなくなってしまいます。・・・トイレに行きたくなる日出子。・・・どうしても我慢できそうにない日出子の側に花瓶をそっと置く菊男。・・・ ようやく、菊男の家から脱出することができた二人の後ろに菊男の家族の笑い声や話し声の余韻が残ります。・・・日出子が花瓶の中身を街路樹の根元にあけている時、巡査が通りかかる。思わずおじぎをしてしまう日出子。敬礼する巡査。弾けるように笑っている。菊男も笑っている。・・・ そういうシーンに菊男のナレーションがかぶさります。「こういうことがあると、一年つきあったぐらい親しくなれる。ぼくは、今日のみっともないアクシデントに感謝したい気持ちだった。」 可笑しくて、哀しくて、いとしくて、しーんと沁みます。 そして、西瓜色のマニキュア。
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クリエーターは「志村喬」「根津甚八」「いしだあゆみ」「木村功」「加藤治子」「市原悦子」「向田邦子」です。 この商品を買った人は他にも「阿修羅のごとく-全集- [DVD]」、「阿修羅のごとく パートII-全集- [DVD]」、「だいこんの花 [DVD]」、「寺内貫太郎一家 (新潮文庫)」、「向田邦子の手料理」、などにも興味を持っています。 |