全曲集~磐越西線~
レビュー ![]() 狩人の神髄を堪能できる好盤
本作品,全9曲と曲数は少なめだが,狩人の神髄を味わうには必要充分な曲目が揃っていると言える.
収録曲リリース後のセールスの伸び悩みとともに,彼らは多彩な音楽性への挑戦を試みる.収録曲に代表されるような,「狩人らしい」曲調に彼らも疑問を抱いていたようだ. 音楽としての幅を徐々に広げていったこれ以降の曲目も一聴の価値はあるが,国民的愛唱歌と言っても過言ではない「あずさ2号」をはじめとした,熱く重厚な曲の数々が本作品では楽しめる.中でも「みちのく夏愁」,「国道ささめ雪」,「悲しみ・クライマックス」は出色の出来だ. 狩人の楽曲の特長は,なんといってもドラマ性の高い曲構成にある.マイナー調のイントロから始まり,情感を抑えたAメロからサビのクライマックスに駆け上がる曲展開,更にサビのピークを何枚も畳み掛け,頂点に達して一気に落とすという手法を用いて聴き手の心を揺さぶる. むろん,兄弟ならではの美しいハーモニーや,「静」から「動」への展開を加速させるバンド・アンサンブルとストリング・ワーク,叙情性の高い歌詞の世界がそれらを彩っていることに疑問の余地はない. 演歌でもポップスでもない,70年代後半という時代が生んだ唯一無二の狩人サウンドへの扉に本作品がなることを願ってやまない. デビュー曲から8曲目まですべて入ってます。
先日、狩人のファイナルコンサート(ゆうぽうと:五反田)に行ってた。
実は、このアルバムのジャケット写真、狩人ファンならどなたもご存知「ファーストアルバム」のジャケット写真を使用している至極の一枚である。 1978年当事に出たファーストアルバムとは、曲目はまったく違うのだが、このCDは77年デビュー曲「あずさ2号」から、79年8月にリリースされた「女にかえる秋」までが、ご丁寧にも「リリース順」に入っている。 まさに狩人の黄金期から衰退期の入り口までが味わえる1枚なのである。 2曲目の「コスモス街道」はTBS「ザ・ベストテン」では第2位まで行った大ヒット曲であるが(ちなみにその時の1位は百恵ちゃんの「秋桜」である)、3曲目に出した「青春物語」は、ズッコケた。「ザ・ベストテン」には3週間だけランクイン。。先日のファイナルコンサートでも狩人の二人が「戸倉俊一先生が大冒険した曲で。。。」と苦笑いする迷曲で、我々ファンにしてみると「血迷ったか!?」と当時思ったものである。軍服のようなコスチュームで登場し、「軍歌チック」な曲調を、当事10代の狩人に歌わせるという「暴挙」にも似た「冒険」により、狩人ファンの多くはそのままどこかに冒険に行ってしまい帰ってこなかった。。 そして30年。年末解散。 秋の夜長。そして狩人解散間近の今、この一枚で狩人の黄金期に浸るのも一興である。 ちなみに5曲目「国道ささめ雪」は不二家エクレールのCMソング、ラストの「女にかえる秋」はPOLA化粧品キャンペーンソングである。 どうせなら、全10曲にして名曲「白馬山麓」や、伊集院静が、伊達歩時代に書き下ろした、狂気の「ブラックサンシャイン」まで入れてほしかった!!この曲は私の周りでも好きな人が実に多い。なので、星4つにしました。
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