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エディターレビュー
今のロックは矢野顕子の爪のアカを煎じて飲め、と言いたくなってしまった。Y.M.Oにヤラれたその昔、おのずと触れることになった矢野の存在を、他人事ながら自慢したい気持ちになった感覚に近い、世界に誇りたいものがこの新作にはある。 岸田繁との共作で鳴っているのは、基本的に最近のくるりの言葉数少なめで素直なメロディ。いくらでも自然にアクロバティックなこともできる矢野が、それをしないことの新鮮さ。もしくはN.Yの盟友ジャズ・ミュージシャンとの、このうえなくロックなセッションの自由度。誰とコラボしてもここまではできまいという、躍動感に満ちたレイ・ハラカミのサウンド・プロデュース。岸田の鉄道フェチっぷりと、矢野の勇気凛々な女の子像が結実した「Night Train Home」はじめ、ここには喧喧諤諤(けんけんがくがく)を経た楽しさがあふれている。(石角友香)
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