ベスト・オブ・ジリオラ・チンクェッティ
1964年から1974年までの主要シングルを網羅した、イタリアが生んだシンデレラガール、ジリオラ・チンクェッティのベストアルバム。トヨタ「Vitz」のCM(2002年〜)でオールドファンを狂喜させた「雨」、新人コンテスト優勝からいきなりサンレモ音楽祭獲得という離れ業の際に歌われた「夢みる想い」、79年に結婚して引退する前の最後の大ヒット曲「太陽のとびら」をはじめ、牧歌的で美しいメロディが全編にわたって展開される。最近のビートの強い音楽に疲れた耳にはきっと新鮮に映るはず。(大脇太一) レビュー ![]() あの頃のイタリアポップス
団塊の世代である父親が、昔好きだった歌手の中の一人としてよく名前が出ていたジリオラ。
フランス系のイエイエとは一味違う、歌い上げる感じのカンツォーネ。 渋谷系が流行った頃、フランス・ギャルの舌足らずな感じが受けたのとは対照的に、現在までイタリアポップスとのリバイバルというのはなかった気がする。 例えばボサ・ノヴァみたいにカフェとリンクして現代の生活に寄り添ってくる感じとはちょっと違うのだろう。けれど、この音楽は素晴らしい。音楽のモードとは違う歌として素晴らしさだ。 音として心地よい音楽も好きだが、最近になって、歌を好きになってきた。 そんな自分には、ジャストな作品集だった。 ワーナーはオーラを冷遇し過ぎ
私はこのワーナー盤も所有しているのであるが、先日キング時代の85年に発売されたCD「ジリオラ・チンクェッティ全曲集」(K32Y2019)を入手して、大変驚いた。このワーナー盤ではモノラルで収録されている「雨」「つばめのように」「薔薇のことづけ」がリアル・ステレオである上に、選曲そして音質でも上を行っているのである。アナログではよく見かけるがCDでは入手困難な「コンドルは飛んで行く」「恋よまわれ」「落葉の恋」なども収録されている。
それでなくてもこのワーナーという会社は、ハードロック以外の音楽を冷遇し過ぎである。かつては人気を二分したフランスのシルヴィ・バルタンのCDは今でも数多く手に入るのに、このイタリアの歌姫のCDがこの音の悪いベスト盤1枚を残して全て廃盤というのは、一体どんな事なのか。 ビートルズの好敵手だったのだ!
当時のことを知らないと想像出来ないかも知れないが、このジリオラ・チンクエッティは日本においてはヒットチャートでビートルズの最大のライバルであったときがある。アメリカのヒットチャートではこんな現象は起きないが、当時(1964年)の日本はイギリスでもアメリカでもイタリアでもさらにフランスのヒット曲でも何でもよければ聞くというまさにごった煮の乱立状況で、日本ではビートルズとトップを争ったのは、ストーンズだけでなく、シルヴィ・ヴァルタン、ボビー・ソロ達に、このジリオラ・チンクエッティである。特に1964年の春、ビートルズが日本に上陸してまさに旋風を巻き起こさんとしているときに敢然と立ちふさがったのがチンクエッティのサンレモ音楽祭優勝曲「夢見る想い」であった。弱冠16歳(多分それくらい)の少女が一人でじっくり歌い上げてもうビートルズもタジタジの状況でありました。あの頃はカンツォーネが結構強かったんですよね。その中でもぴか一の歌手でした。
ああ、この曲だ
この歌、CMでよく聞く。何だったっけ?ラジオのリクエストでもよく聞く。そうそう「雨」だ。歌ってるのはジリオラ・チンクェッティ。やっと出会えたこの1枚! っていう感じ。長い間、気になっていたこの「雨」1曲を聴くだけでも価値ある1枚。
ジリオラ・チンクェッティの歌声との再会
リアルタイムで、ジリオラ・チンクェッティを聴いてきた50代の者です。
一番好きなのは、チンクェッティが歌う「夢みる想い」です。「ノノレタ〜 ノノレタ〜〜」で始まる最初のワンフレーズを聴くだけでジーンときますね。梓みちよ、伊東ゆかりがカヴァーしましたが、当時16歳のチンクェッティの清純さは、世界中でヒットする要素を備えています。1964年のサンレモ音楽祭でのグランプリ曲です。日本人から一番愛されたカンツォーネ・ポップス歌手ですよね。 この歌が流行った1964年には、東京オリンピックが開催され、新幹線も開通しました。当時、洋楽がオリジナルのまま日本でもヒットしていました。そんな時代の懐かしい曲の代表が「夢みる想い」です。 それから5年後の1969年のサンレモ音楽祭で「雨」が入賞し、日本でも大ヒットしました。 あれから、40年以上経ちました。どの曲もエヴァー・グリーンの輝きに満ちています。
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