ブレイブ ワン 特別版 [DVD]
愛する人が殺されたことで、主人公が復讐の鬼と化す物語は、映画でも数多く語られてきたが、本作の場合、主人公のエリカが、恐怖心から復讐者へと変わっていく過程が生々しい。NYのセントラルパークで暴漢に襲われ、婚約者が死亡。自らも重傷を負ったエリカが、護身用として不法に銃を携帯し、犯罪の現場に居合わせたときに犯人を撃ってしまう。映画が進むにつれ、エリカは孤高の英雄としてのアイデンティティーを見出すことになるのだ。 このエリカ役は、下手をすると、まったく共感を呼ばないキャラクターだが、ジョディ・フォスターが演じたことで、観る者を惹きつけるパワーを持ち得た。エリカはラジオのパーソナリティという役どころ。自ら殺人を犯しながらも番組を続けるとき、その複雑な思いが込もったジョディの“声の演技”がすばらしい。ただジョディの演技をもってしても、エリカと、事件を追う刑事の絆が導くクライマックスは、賛否両論だろう。しかし、この前後、「神の目線」となる演出や、NYをどこか異国風にとらえた映像に、アイルランド出身のニール・ジョーダン監督らしい個性が光っている。(斉藤博昭) レビュー ![]() 法のけん欠
この作品は以前チャールズ・ブロンソンが1970年代に演じた、「狼よさらば」のリメイクのような気がする。犯人を知りながら、警察が見逃すというシナリオである。
個人的にはハムラビ法典「目には目を・・」を支持するが、法社会においてはあってはならないことと考える。しかし、法の死角や法のけん欠(けんけつという漢字を入れても反映しませんでした)をどう処理するかは、個人の行動を待つしかない。国内法では罰せられることでも、一旦国外に出れば法は異なり、罪悪の観点が異なることから、殺人も合法化される、「大儀」があれば許されるとするのが米帝国主義かと・・ 仇をとることは決して悪くないと考える。被害者の立場を考慮せず、また保護しない、現在の法制度、犯罪行為に対してのみ法が罰を与える実定法はやはり法のけん欠と言える。 実に、満足いく映画と評価できる。何故なら、現実を皮肉っているから。 要するに
唯の復習劇。
リアリズムと心理描写を足しただけで、根本的には昔ながらの時代劇なんかと変わりはしないので別に深さはない。 そこそこ楽しめました。 近い将来、こんな事件を裁く立場になるかもしれない・・・・
単純に、自らの手で悪を倒せたという点では爽快感を感じないわけではありません。
しかし、現実的に考えれば護身用に使った拳銃が2度目からは明確な殺人兵器となり、本来なら主人公の人生を破滅させていたはず。 殺した人物の顔を思い浮かべては悪夢に悩まされるであろうこの先の人生を思えば、たとえ法の裁きを免れても決してラッキーな結末とはいえないでしょう。 銃がなければ女性にあれだけの殺人は行えなかったことは明確。 その点でも銃の恐ろしさを改めて感じます。 しかし捜査の及ばない社会では凶悪な殺人者が犠牲者を増やし、死刑制度がなければ塵ほどの後悔を感じなくても悪人の方が生きながらえていけるとしたら、犠牲者でなくてもとても受け入れられる道理ではありません。 「復讐=憎しみは何も生まないという倫理観を信じていられる社会はまだ平和なのだ」ということをつくづく感じました。 これから始まる裁判員制度のことを思うと、単純に娯楽映画としては観られませんでした。 何がジョディに起こったか
結婚間際の幸せなカップルがニューヨークの公園で散歩中突然暴漢に襲われる。かろうじて生き残ったエリカ・ベイン(ジョディ・フォスター)はPTSDに悩まされるが、退院後コンビニに偶然居合わせた初対面の暴漢に放った銃弾によって、エリカの心の中に別人格が生まれる・・・。
○○○○○であることをカミングアウトしてからというもの男に頼らないシングルマザー役が多かったジョディだが、本作品では最愛の恋人に先立たれ精神的に深手を負うか弱い女性を珍しく演じている(アジア系の恋人(男)といちゃつくシーンよりも、男に乱暴されたヒスパニック系フッカー(女)に優しくするシーンの方がとても自然に見えたのは気のせいか)。恋人を殺した暴漢に対する壮絶なリベンジ劇を想像していただけに、「あれ宣伝とちょっと違うなぁ」という印象。恋人を喪った悲しみをうだうだと引きずるシーンも挿入され、ワルに銃を向ける姿はその悲しみを忘れるためエリカが生み出した別人格という設定なのだ。 しかしこの映画、「そこでは撃たないでしょう」という場面でも平気で銃をぶっ放す。ブッシュ時代ならともかくオバマ政権下ではとうていゆるされそうもない問題シーンがいくつも登場する。まじめそうな黒人刑事もエリカを加勢したりするもんだから、「どうも共感できない」という感想をもつ方もきっと多いにちがいない。ある意味モラルという境界線を超えてしまっているため、観客は誰にどう共感していいか途方に暮れてしまうのである。 エリカが心に抱えるカオスはそのまま正義と悪の境界があいまいになってしまった現代の混沌とした状況をそのまま写し出しているともいえるが、暴力に対する暴力に疑問を投げ続けたC・イーストウッドのような中立的視点を、この女ダーティ・ハリーに対して感じることができなかったのも事実である。 やはり逮捕すべきだ
結構意見が分かれている映画ですね。映画自体はジョディ・フォスター版「必殺仕事人」ですよね。それ自体は納得。愛する人を失った事への復讐は賛成。でも最後はやっぱり捕まえないとおかしいですよね。意外な終わり方でびっくりしました。それとニューヨークに住んだこと(行ったこと)もないので、生活感が全く分からないのですが、アメリカのガンショップってあんなに簡単に違法のピストルが手に入るんでしょうか??なんかすごくリアルだったんであれが現実のような気がして見てました。やはり日本では理解できない世界があるようです。
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レビュー ![]() もう昔の私には戻れない
昔に比べジョディ・フォスターって年とったな、という印象でしたが、見ていくうちに、なんて小柄で線が細くて綺麗なんだろう!と思いました。テレンス・ハワードも悪役イメージから変わって何げない仕草が素敵でした。話はエリカが殺人から、どんどん後戻りできなくなっていきそれに気づいていく刑事とのやりとりに引き込まれていきました。映画だから、といえばそれまでだけど、こういうことっていつ自分にも起こることかもしれない。自分だったらどう向き合うんだろう?と考えました。
ラストが良い悪いは別として、どの道エリカは救われない、ってとこが悲しすぎます。が、配役も展開も良い好きな映画でした。 あまり新鮮味のない「処刑人映画」
処刑人の映画といえば結構たくさんある。まずはC・ブロンソンの「Death Wish」シリーズ。「ダーティー・ハリー2」ではハリーは処刑人となった警官達を相手に闘っている。
ではこの映画の新鮮味は何か?処刑人が女性の犯罪被害者である事?すでに「ダーティー・ハりー4」で取り上げられています。彼女が事件後PTSDに悩むところ?これも同じく「D・ハリー4」でシーンは少ないもののフラッシュバックで甦るシーンがあります。だけど「ブレイブ・ワン」ではややこの描写が深められています。事件後、睡眠薬やタバコで誤魔化そうとしたり外出するまでの不安感や外出しても絶えず不安が付きまとうようなカメラを斜めにしての撮影などが感じさせます。 やがて彼女は処刑人になる決意をして銃を手に入れます。初めて銃を撃つ設定にしては上達が早すぎる気もしました。カメラはNYの街を出ることはありません。やがて警察が容疑者を捕まえますが彼女は「違う」と否定して自らで決着をつけに行きます。やはり処刑人になってしまうと暴力には暴力でという負の連鎖を生んでしまうのでしょうか。 捜査状況を聞こうにも警察の事務的な対応、処刑人となったことを後悔して自首しても警察の事務的な対応に諦めてしまったり、唯一の理解者であった刑事とも処刑人を続ける事と引き換えに失ってしまう。そして結末はやはり「D・ハリー4」と似た結末を迎えますが喪失感・孤独感が伴います。 「フライトプラン」以降、強気な性格を演じているJ・フォスター。役柄だけなのか、本人の考え方が変わったのか?? 主人公が法に代わって悪人を処刑するようになった経緯もよく描かれている
「フライト・プラン」の出来にがっかりしたので、さすがのジョディ・フォスターも出演作品選びの感が鈍ったかと心配したが、彼女が製作も兼ねたこの作品は久々に良かった。ジョディだけではなく作品そのものの出来も良かったが、監督がニール・ジョーダンなのは意外だった。
法に代わって悪を成敗するのは「必殺シリーズ」や「狼よさらば」でも描かれていますが、この作品では1回目は殺人現場に偶然居合わせ、2回目は自分の内面的な変化を試すために逃げずにいた地下鉄内で、3回目以降は目的を持って殺人を行う、というように主人公が悪党を殺すようになった理由も自然に理解できるようになっている。さらに平行して自分のフィアンセを殺した人間への復讐と、お互いに好感を持つようになる刑事との触れ合いも過不足なくうまく描かれており作品の完成度を上げている。 ジョディ・フォスターはやや痩せ気味で、しわも目立つようになってきたが、この作品ではそれが魅力的に見えるし、刑事役のテレンス・ハワードも儲け役だったが、ジョディの上司役のメアリー・スティンバーゲンは出番も少なくもったいない使い方だったのが残念。 最後は賛否両論になるとは思うが、意外性がなくても、このラストの方が好感が持てた。 名作「Death Wish(邦題:狼よさらば)」と大筋は似ているが、決してRemakeじゃあねぇよ
チャールズ・ブロンソン、ヴィンセント・ガーディニア主演、マイケル・ウィナー監督の名作(だと私は思っている)
「狼よさらば」と大筋は同じです。 暴漢に恋人を殺されたHeroine(本人も半殺しの目にあっている点は「狼よ〜」とは違う)が、自己防衛のため銃を闇で購入したところ (「狼よ〜」では主人公がClientから合法的にPresentされる)コンビニ強盗に遭遇してしまい、已む無く犯人を射殺してしまう。 でも、これはたまたま粗筋が似通っているだけで、Remakeと捉えるのは(現に違うけど)間違ってまっせ。 Vigilanteでありながら、か弱い一般市民を助けたりしているのはHeroineに好感持てるEpisodeだし 自分の犯した犯罪の担当刑事と仲良くなったり、刑事の人物描写に時間を割いている点は、こっちの方が良いし 復讐を果たすという点も、こっちの方が後味良い(「狼よ〜」は結局果たせずじまいだし、続編ではもっと悲惨な目に会う)。 私はこのLast、とっても良いEndingだと思うし、好きなんだけど、評判悪いようですね。 原題にもその違いは見て取れます。 「Death Wish」は『死を願っている、望んでいる』、「The Brave One」は『勇気あるもの』、 このTitleの違いは物語において色濃く現れている気がします。 そして何よりこの作品には「狼よ〜」の殺伐感と違って、情が感じられる点が大きく異なっているのでは? それにしてもこの作品のジョディは美しいですね。 こんな綺麗な彼女をScreenで拝めたのは、私にとって初めてです。45歳にして恐るべし!
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